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ペンギンが魚やオキアミを捕らえる決定的瞬間 

昨日1月22日、極地研からペンギンの獲物を捕らえる研究の発表があった。
米国科学アカデミー紀要に掲載を待っての発表だったようだ。



既に動物の行動を記録する方法はバイオロギング技術が実践されている。

最近ではカメラのデジタル化、小型化の技術革新はすさまじく動物に直接取り付けて撮影することもできるが、動物が邪魔にしない小型化をすると電池やメモリの容量に制限がでてきてしまう。そうなると記録時間が短くなる。

代わりに餌を採る際の身体の動き、たとえばペンギンなら頭を急に動かす時の加速度を記録することで餌を採る回数などを記録する方法はありますが、長時間記録ができるけれど本当に餌を採っていたのかはわかりません。

今回の研究では、記録計とビデオカメラの二つをペンギンに取り付け、記録計での記録は本当に餌を採っていたのか、という検証も行ったのだろうと思います。発表文を読んでもいまひとつわからないんですよね…

それにしても動画をみるとペンギンが魚やオキアミを捕らえるのが素早いですね。

記録計でのタイミングで動画撮影をしたら必要な部分だけ記録し、どんなものを捕らえて食べているのか多くの記録が取れそうです。

温暖化による影響は南極の生態系へも影響を与えているそうです。特に氷の下に生える藻の周りはオキアミや魚が泳ぎ、サンゴ礁のような生態系があります。氷がなくなることでその小さな生態系がなくなり、ペンギンの餌となる魚やオキアミはどこへいってしまうのでしょう。そんな研究にも役立つのかな。


匝ブログ:サイエンスカフェ「バイオロギング~「ペンギン目線」の動物行動学」
http://eniguma.blog85.fc2.com/blog-entry-2720.html

匝ブログ:動物の事は動物に聞いてみよう
http://eniguma.blog85.fc2.com/blog-entry-2638.html


手回し洗濯器は圧力式洗濯器!? 

新潟市歴史博物館(みなとぴあ)で手回し洗濯器を発見。直径30センチほどの球形でぐるぐる回すハンドルがついている。

瀟洒な洋館風な建物。2階は常設展とシアター、1階で特別展と体験コーナー(お子様用)があり、体験コーナーで手回し洗濯器が置いてあった。これは各時代の台所の変化を展示ているのだ。
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形はソ連の人工衛星スプートニクに似ているアルミ球。
大きさは30センチくらい。上部のフタはハンドルを右に回せば外れる。
この中に洗濯物と洗剤、そしてお湯を入れる。お湯を入れるのだよ。そしてくるくると回す。
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旭川市博物館の情報では昭和32年に日本人が発明したカモメホーム洗濯器といい、海外にも輸出されたらしい。
使い方は、40~80℃のお湯を容器の3分の1程度入れ洗剤を投入してよく溶かしてから、洗濯物を入れグルグル回すとのこと。

撹拌で洗濯するだけではなくお湯によって内部の圧力が上昇(空気が熱で膨張するため)し繊維の洗剤が浸透する効果もあるらしい。本当かな。このため「手動圧力式洗濯器」なのだそうだ。

旭川市博物館:収蔵物は語る 第33回 カモメホーム洗濯機
http://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/files/hakubutsukagaku/museum/syuzo/33-sentakuki/33-sentakuki.html

この洗濯器、群馬県高崎市にある林製作所という会社で発明され製造されたとのこと。そしてまだ会社は存続しているそうだ。

昭和レトロなグッズコレクターの@HOMEな日常:
人工衛星みたいな、まあるいピカピカの謎の球体・・手回し洗濯機「カモメホーム洗濯機

http://blogs.yahoo.co.jp/coast1386/6529649.html

中を覗くと中央に穴の空いた邪魔板のようなものが内周をグルリと取り囲んでいる。
そういえばこの球体はふたつの半球をくっつけているのだろうか。
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フタは取っ手を右に動かせば開く。
写真をよく見るとねじではなくリベットが使われている。昭和30年代はねじよりもリベットが主流だったのかな。
それとも容易に分解できないようにするため?
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twitterで話題にしたところ、@ma2rosieさんがツイートしてくれたのは今でも販売しているという情報。

ラ・ポルテ:【省エネ!】小型圧力洗濯機◎手動式洗濯機
http://store.shopping.yahoo.co.jp/laporte-co/sj-6y52.html

やはり「小型圧力洗濯機」なんですね。
ぬるま湯を使って2分程度回すときれいになるのだとか。
手洗い感覚なら使えるか。あとは防災用?むむむ。


いくつかの謎を残してしまいました。


紙でできた熱交換機 

写真の段ボールの切れ端を重ねたようなものは、紙製の熱交換機「ロスナイ」だ。
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「ロスナイ」とは、「ロスの無い」という意味の商品名。
段ボールの断面にみられるような波目に空気を通すようになっている。
段ボールと違うのは波目が交互になっていて、左からと右から1段ごとに空気が通るようにしてある。

どこで使われているかというと、空調装置で使われているんだ。

室内の換気をするために外気を室内に取りこんでいる。特にオフィスビルなどでは密閉性もあるので換気はしっかり行われているだろう。
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この時、夏は冷房、冬は暖房が使われるが、単純に外気と室内の空気を入れ替えると室内の冷暖房の効果が低くなってしまう。
そこでできるだけ室内の温度が変化しないよう、冬なら室内の暖かい空気を使って外気を冷たい空気を暖めてから室内に取り入れたい(夏なら反対だ)。

コストのことも考えると安い方がよい。そんなことから開発されたのだろう。

紙製だけあって熱交換もそこそこしやすく、紙の吸湿性もあって湿度のやりとりもできるらしい。
なかなかいいアイデアじゃないか!

三菱電機:ロスナイって何?
http://www.mitsubishielectric.co.jp/lossnay/what/index.html


ドーナッツ型に取り囲む雨? 

12月30日の気象庁の気象レーダ画像で福井・石川の県境でドーナッツ型に取り囲むような不思議な雨の降り方が見られた。


(画像:気象庁)

実はこれ、降雨ではなくレーダの電波が雪から雨に変わり始めた時に見られる強いエコーなんだそうです。
気象レーダのアンテナはクルクル回りながら電波を発射、雨などに反射して返ってくる電波の強さから距離や雨の強さなどを測定している。そう、クルクル回っているのでこの一帯が同じ気象条件であれば気象レーダはドーナッツの中心にあるはず。

すると…、東尋坊気象レーダー観測所がありました!

気象庁:東尋坊気象レーダー観測所
http://www.jma-net.go.jp/fukui/sisetu/fukui_sisetu.htm

気象レーダについては、今度書いてみたいな。

さて、これはブライトバンドと呼ばれるエコーです。
エコーとは反響(音波や電波が反射されたもの)という意味です。
ブライスバンドは雨は降っているけれども雪から雨に変わる時に電波のあたり方によって強い反射をしてしまい、あたかも気象レーダを取り囲むように強い降雨があるような結果が出てしまうんですね。つまり誤報になりますが自動処理しているリアルタイムデータなので見る人の知識が必要な事例なのでしょうね。

なんでブライスバンドのようなエコーがでるのか、今度調べたり考えたりしてみますね。

【参考】
チーム森田の“天気で斬る!”:ブライトバンド 17時追加
http://blogs.yahoo.co.jp/wth_map/59048054.html

気象・歳時・防災コラム!:謎のドーナツ型降水域
http://blogs.yahoo.co.jp/otenki_bosai/51935199.html

目の不自由な人に便利だったかも…文字がふくらむ用紙 

インクジェットプリンタで印刷した用紙をアイロンがけすると印刷された部分が出っ張ってくる用紙が、かつてあった。

パソコンやOA機器の用品を扱うサンワサプライで、かつて販売されていた「インクジェットぼこぼこ用紙」というものだ。
インクが膨らむものは、かつてのプリントゴッコや今でももこもこ膨らむインク(マジックのようなもの)というのがある。
しかしこれはインクジェットで印刷できるというので、パソコンで文字や絵、写真まで浮き出すことができるのだった。
20130110_01.jpg(出典:サンワサプライ)

具体的な手順は、
1)インクジェットプリンタで印刷する
2)印刷した紙を保護シートに挟み込む
3)アイロンをかける
4)印刷された部分が浮き上がる

いやぁ、実に不思議です。
どうなっているのでしょう。
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(出典:サンワサプライ)

紙の表面はインクを吸収しやすいようにできていて、表面にしこまれている熱膨張カプセルはインクの染み込み方で熱による膨らみ方に差が生じるらしい。

なぜこのようなものを見つけたかというと…

実は知人に全盲の方がいて、文字は点字があるが図面を読みたくても触れることができないため知ることができない。という話でそういうインクがないものかなぁと探していたところ「ぼこぼこ用紙」を見つけたのだ。
これだと点字も簡単に一般人もつくれそうだったのに。

なにかいい方法がないだろうか…

サンワサプライ:インクジェット用ぼこぼこ用紙(廃止)
http://www.sanwa.co.jp/product/syohin.asp?code=JP-BOKOA4

サンワサプライ:インクジェット用ぼこぼこ用紙 取扱説明書
http://www.sanwa.co.jp/support/setsumeisyo/pdf/J/JP-BOKOA4.pdf


このねじ、どうやって締めたの? 

横浜みなとみらいにある汽車道。ここを歩くと美しいトラス橋が3つ渡ることができる。
桜木町駅に近いほうにある2つの大きめの橋梁は米国製。3つ目の港3号橋梁は英国製だ。

この港3号橋梁はもともと3連の橋で、桜木町と北仲の生糸検査所につながる大岡川の鉄橋として使われていたそうだ。
それは1928年のことで3連のうち1つは夕張川橋梁から、2連は旧江戸川橋梁から転用したらしい。
港3号橋梁はその夕張川橋梁からのもの。
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トラス橋を構成する斜材のデザインが好み。わざわざ波折りしたものをふたつリベットで留めている。
リベットとは螺旋が切られていないねじのようなもので、穴に通した後に頭の反対側をつぶすことで締結するものだ。
つまり二度とはずれない。
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橋梁の至るところにリベットが打たれている。この橋梁はリベットも美しい。

が…、リベットのような丸い頭なのにナット留めされているものを見つけた!
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反対側はナットがしっかり留っているではないか。つまりリベットではなくボルトだ。
よく考えてほしい。ボルトなら頭が六角形であったり、とにかくボルトも固定や回すために掴むところが必要ではないか。
掴みどころのない丸頭ではどうやってナットを締めつけるのだろう?
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同行者もみんなわからなかったので帰宅後ネットで調べてみた。

トルシア型高力ボルトというボルトみたいだ。
これはボルトの先に掴むところがあり、ナットとボルトを同じ側から掴み互いを反対の回す。規定の締め付け量(締め付けトルク)になったらボルトの掴んでいる部分がねじ切れる仕掛けらしい。つまり締め付けが甘かったりきつすぎたりすることなく、ただ固定する作業だけで一定の締め付け量になるようになっているそうだ。

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(c)Tosaka 2009 元ファイル
クリエイティブ・コモンズ表示 3.0 非移植ライセンス


高力ボルトはハイテンション・ボルトとも言うらしい。当時のモノかな。最近のもののような気もする。
建設用では多用されているとのこと。
ちょっとした街の話題でした。

石見銀山 地下水をくみ上げるポンプ 

11月に行った石見銀山。そこで注目したのが排水のためのポンプ。

鉱山では鉱脈だけでなく水脈にもあたり、どうしても出てきた水の処理の問題があります。
電動ポンプなどない時代ですから、どうやって坑道から水を効率よく汲みあげて地上に排水したのか。
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石見銀山の間歩(まぶ、坑道のこと)に展示してある当時の絵に排水ポンプの絵がありました。
「水鉄砲のようなポンプ」みたいな解説をどこかで読みましたが、これは手押しポンプですね。
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絵の竹筒の中に逆止弁のついたピストンを上下することで水を吸い上げる仕掛けだと思います。
この方法だと原理的に10メートル程度(大気圧の影響)までしか汲み上げられませんが、それ以前に狭い坑道、人力の限界で少しずつ汲みあげていたのでしょう。


ピストンと竹筒の隙間を滑るように、かつ水がもれないようにするところにノウハウがありそうですね。

同じく鉱山だった佐渡金山ではアルキメデスポンプ(螺旋ポンプ)が使われたとか。これは螺旋をクルクル回して水を汲み上げるのですが、興味深いです。

佐渡金山にも行ってみたいな。


石見銀山資料館:技術-採鉱と製錬-
http://fish.miracle.ne.jp/silver/history/technology.html

しまねバーチャルミュージアム:石見銀山
http://www.v-museum.pref.shimane.jp/special/vol06/develop/develop2.html

石見銀山世界遺産センター:石見銀山-鉱山の技術と科学-
http://ginzan.city.ohda.lg.jp/files/20110324154158.pdf