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温かい空気は上に 

人類は空を飛ぶために熱気球を発明しました。すでに書いた通り遠くの仲間とやり取りするため、昼はのろし、夜は天灯を使っていました。天灯は熱気球と同じです。

ではなぜ天灯は空へ上がっていくのでしょう。
天灯は袋の下にろうそくなどの火を置いて、温かい空気を袋の中に入れています。周りの空気よりも温かくなることが大切です。
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黒いビニール袋に空気を入れちゃんと口を縛って風船にします。中の空気と外の空気を出入りすることはできません。
これを太陽の光に当てると風船の中の空気はどんどん温かくなります。そして少しずつ風船が大きくなっていきます。
これは空気が増えたのでしょうか。

中に入っている空気の量。わかりやすくいうと空気の粒の数は変わりありません。粒のことを“分子”といいます。そして空気は、窒素、酸素、あとごく少ないアルゴンや二酸化炭素などが混ざったものなので“空気”という分子があるわけではありませんが、簡単のため空気という分子があるとしましょう。

温度が低いと空気の分子は元気がなくなり集まってきます。逆に温度が高くなると飛びまわり活動範囲が広がります。
風船の中に入っている空気の分子の数が同じでも、温度が低いと分子同士が集まって風船は小さくなります。
逆に温度が高いと空気の分子は飛びまわって風船を広げていくので大きくなります。空気の分子ひとつひとつはみんな同じ重さです。
91207b.jpg
今度は大きさの変わる風船ではなく、寒い部屋の空気と暖かい部屋の空気を同じ大きさの箱に入れて、どちらが多くの空気の分子が入っているか比較してみます。

寒い部屋の空気は空気の分子が寄り集まっているため、暖かい部屋の空気よりも多くの空気の分子が入っています。
空気の分子は目に見えませんが、同じ大きさの箱で空気の分子は同じ重さ。つまり寒い部屋から持ってきた箱には空気の分子がたくさん入っているので、暖かい部屋から持ってきた箱よりも重たいことになります。もし天秤で量ることができれば、寒い部屋から持ってきた箱が下に下がります。
91207c.jpg
ここで冷たい空気の中で温かい空気の風船があったらどうなるでしょう。
どんどん風船の中の空気が温かくなると、同じ大きさの冷たい空気の風船よりも軽くなります。もし風船自体の重さを含めても周りの空気よりも軽くなるくらい温かくなると浮かび始めます。

つまり空気の分子は、同じ大きさであれば温度が高いほど冷たい空気よりも数が少なくなり、軽くなることになります。熱気球は温度によって空気の分子の数の差(密度の差)で浮いていることになるのです。

口を閉めた風船は温度が上がるほど膨らんできます。これは温度が高いほど空気が元気よく飛びまわるからですが、どんな気体でも理屈上では1℃温度が上がるごとに273分の1ずつ風船は膨らんできます。

もし0度の空気が入った風船があったとしましょう。この風船をどんどん冷やし-273℃に達すると何もなくなってしまうということです。こんなことはありません。途中で液体になったり固体になったりしてしまいます。

湯気は水蒸気といって水が気体になったものですが、冷えると水になります。雲から雨が降るように。
水は0℃になると凍り始めます。1℃の変化で273分の1ずつ風船の大きさが変わるのは気体の時だけの話です。
これも気体の種類によって違いますが、簡単のため理想気体という想像の気体で考えているのです。

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空飛ぶ風船(1) 天灯 

中国や台湾、タイなどでは、夜空を輝きながら上がっていく天灯という風船がある。
中国では孔明灯とも呼ばれていた。孔明とは三国志で有名な諸葛孔明のことだ。

戦国の時代、通信の手段として狼煙などあったが、天灯に文書をしたため空に放つことで味方に連絡をとるという手法がとられたらしい。諸葛孔明は紀元234年に死去したのだが、西洋で熱気球が発明されたのは1783年のことだから、1500年も前に熱気球の原理を応用したものを作ったわけだ。

時代が変わり、通信手段から行事のひとつとして中国で行われるようになった。



空に飛ぶさまは非常に美しく、幻想的だ。紙でできた風船は大人の腰くらいの高さがあり、底には竹や針金を渡して油を吸わせた紙に火をつける。風船の上部は暖かい空気を多く貯めるためにやや広がりを持っている。火を使うため台湾ではそれなりの管理・規制が敷かれているようで、日本のように家屋が密集しているようなところではむずかしいと思っていたところ、100年にも及び伝統行事として秋田県上桧木内(かみひのきない)で似たような祭りが行われていた。空飛ぶねぶたといった感じで大きなものだ。

仙北市:上桧木内の紙風船上げ
http://www.city.semboku.akita.jp/sightseeing/spot/06_kamifuusen.html

安全など考えると伊豆諸島などの島でできそうな気もする。

さて、西洋で熱気球が発明されるより前に空飛ぶ風船を考え付いた中国文明は科学的にも進んでいたわけだが、人を持ち上げるというところまで考えが及ばなかったのは残念だ。もっとも日本も事なかれの現状維持する思想のために斬新なアイデアが実用化されなかった。余談だがなぜ日本では馬車が実用化されなかったのか不思議である。いずれ調べてみたい。

天灯が空に上がっていくのは、炎により暖められた空気が風船の中に貯まることだ。暖かい空気は冷たい空気よりも軽い。これは空気だけでなく水でも似ている。追いだき式のお風呂を沸かしていると水面は熱いのに底の方は冷たいことがある。これは暖かい水が冷たい水よりも軽いからだ。もし、温かい水をビニール袋に入れてしっかりしばった上でプールに入れれば浮いてしまうだろう。プールの水をビニール袋に入れてもプールの底へ沈んでしまうはずだ。もし、ビーカーなどの耐熱ガラスに水を入れ、底をヒーターやアルコールランプなどで暖めてやれば、ゆらゆらとしたものが上に向かっていくのが見て取れるだろう。

冬に暖房をつけても足元が涼しく感じるのも暖かい空気は上に、冷たい空気は下に貯まるからだ。

火を使って空気を暖めて空に飛ばすのは火災の危険もあるのでやたらにできない。暖かい空気を入れればいいという意味では、黒いビニール袋をつぎはぎして大きくした風船に空気をたくさん入れてから校庭などの広場に置いておく。太陽が出ていれば、黒は太陽からの赤外線を吸収するために風船の中の空気はどんどん暖められる。そうすることで風船は浮き始めることができる。太陽熱気球の完成だ。

もっともビニール製の太陽熱気球は素材がビニールだけあって環境に悪い。これを紙などでできればいいだろうが、できるのだろうか。そもそも暖かい空気とはどれほどのものをいうのか。
これを明らかにしてみよう。

風船の科学 はじめに 

風船といえば、子供の頃から身近なものだった。

私が小さい頃は、デパートの売り出しの時にはアドバルーンが浮いていたし、置き薬を配達するおじさんからは紙風船をもらった。夏には水風船で遊び、水風船に水ではなく羊羹の入った玉羊羹もおいしくいただいた。石鹸の泡からはシャボン玉もつくり、お祭りなどの催しものがあれば浮く風船をもらい、ちょっとした不注意から空に放してしまって必死に追いかけ、とうとう手の届かぬところまでいったところで涙ながらに見送ったこともあった。風船ではないが、今では飛行船をみると何かいいことがありそうに感じる。

これほど身近な風船ではあるが、どうして空へ飛び立っていくものや落ちてしまうものがあるのだろう。また家に持ち帰った風船はだんだんとしぼんでしまうのはなぜだろう。シャボン玉の虹色はなぜだろう。風船をキーワードにいろいろと知っていきたいと考えている。

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