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横に振る、縦に振る 

粉粒体…。その字の如く、粉や粒の集まりだ。
これらは特徴的な性質を持っている。

粉や粒はもちろん固体なのだが、動くと液体のような振舞いをする。

液状化も似ている。
何事もない時は、家などもしっかり建っているようにみえるが、地震が起こると地下の砂がまさに液状化することで重たいものは沈み、軽いもの(例えば下水管)は浮いてくる。揺れが止まるとしっかりした地面になる。

雪崩もそうだ。
雪はフカフカしていると言っても歩くことは可能だ。しかし雪崩で全体が動きだすと身体は沈んでいく。沈んだまま雪崩が止まると雪の重みで生き埋めになってしまう。だから雪崩中に上に向かって泳ぎ続けることが助かる可能性を広げる(実際は余裕がないだろうなぁ)。
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そんな粉粒体の不思議を実験してみたい。

容器の半分くらいに砂を入れる。中には同じ大きさ(これは直径1cm)の真鍮球とスーパーボールが入っている。手に持たなくてもわかるだろうが、真鍮球の方が重たい。
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まずは横に倒して小刻みに横に振る。
すると真鍮球は沈んでいき、スーパーボールは浮いてくる。
この辺、振り方を変えてもおもしろいな。

振らない状態では粉粒体は固体の性質を持ってどちらの球も砂の上に乗っかっているが、揺れが発生すると液体の性質に変わり砂の密度より軽いものは浮き、逆に重いものは沈んでいく。



では、容器を縦にして小刻みに縦揺れにするとどうだろうか。
言うのは簡単だが実際に振ろうとすると結構大変。まっすぐ縦に振りにくいのだ。

とにかく練習しコツを掴んでいざ実験。

するとどちらの球も浮いてくる。どちらかというと重い真鍮球の方が浮いてきやすい気がする。
実際は球がどの辺にもぐっているのかというのも問題だろうが…。

しかし重い真鍮球が浮いてくるのはどうしてなのだろう。液体の性質ではなかったか。
なぜ横に振った時と結果が違うのだろう。

実は重さには関係なく、大きさに関係があるらしい。
大きいもの(この場合は球)は浮いてきて、小さいもの(この場合は砂)は沈んでいく。

七味を振る時にをあの黒いカリッとする黒い粒がなかなか出てこない気がする。振れば振るほど実は上に(底の方に)向かっているのではなかろうか。

この現象はブラジルナッツ効果と呼ばれている。わかりやすいところでミックスナッツなどいろんな大きさの実を振ると大きい実が上になることに誰かが気付いたわけだ。

“はやぶさ”が訪れたイトカワ。あの小惑星は砂の部分と岩の部分に分かれていたのだが、これはイトカワが振動する度にブラジルナッツ効果で砂と岩に分かれていったと考えられた。

以外に身近な現象から天体の挙動がわかるなんておもしろい。

振動を与えると大きさの違いで粉粒体は分かれることはわかったが、どうやって分かれるのかという説明は実ははっきりとしていない。身近な問題が科学的にしっかり解明できていないのもおもしろいね。

これらの実験は米や塩、砂糖(グラニュー糖)などでもできる。
自由研究でやるなら塩と小豆なんかでもいいかもね。


参考

アストロアーツ:小惑星イトカワに地滑り地形
http://www.astroarts.co.jp/news/2007/04/24itokawa/index-j.shtml

hirax.net:日本食で確かめる「ブラジル・ナッツ現象」Part.1
http://www.hirax.net/dekirukana10/japanBrazilNuts/index.html

hirax.net:日本食で確かめる「ブラジル・ナッツ現象」Part.2
http://www.hirax.net/dekirukana10/japanBrazilNuts2/index.html

wikipedia:ブラジルナッツ効果


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動物の事は動物に聞いてみよう 

国立科学博物館で企画展「バイオロギング展」というのが3月4日まで行われているというので、19日に行ってきた。

バイオロギング…、生物行動記録というような意味。
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動物のうち、水生生物の生態は観察の困難さからよくわかりません。
どの辺を泳いでいるか、それは平面的な海域の他に深さも知りたい。でも見ることができません。

そこで調べたい生物に記録計をつけて行動を記録から知ろうという研究がはじまります。

下の写真は初期の頃の記録計。
左から深度記録計(1980年)、速度記録計(1982年)。いずれもアナログ式。
曲っているのは、カメに取り付けたところ岩場にぶつかって曲ってしまったそうだ。
速度記録計にはプロペラがついているので、この回転数から速度を記録しているのだろう。
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次の写真は最近のもの。小型化されているし測定項目も変化している。
左から小型加速度計(2007年)で長さは45mmだ。LED光源付カメラ(2000年代)で2本あるのは各々光源とカメラ。一番右が塩分ロガー(2006年)。
いずれもデジタル化されている。
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デジタル記録ならデータを読みだしてパソコンで処理すればいいが、アナログ時代はどうしていたのだろう。
企画展では記録したマイクロフィルム、それを拡大して記録を人間が読みとっていったそうです。

詳しくは極地研サイトの装着型記録計の歴史をご覧ください。

極地研:装着型記録計の歴史
http://polaris.nipr.ac.jp/~penguin/oogataHP/others/history.htm

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企画展では秘密道具がいくつか展示されていました。

まず白髪染め。
これは記録計をつけたペンギンがどのペンギンだかわからなくならないように、腹に番号を書いておくのにつかうのだそうです。写真では5と書かれていますね。こんなところで白髪染めが役に立っているとは。
ちなみに1年で毛が生え換わるのだそうです。

次はエポキシ接着剤。
毛皮にくるまれた動物にプラスチック台座を固定する時に使うそうで、アザラシの頭にアンテナ付の記録計をつけているのはこれか?
こちらも毛の生え換わりで取れるのだそうです。

吸盤。
自動車のルーフキャリア用だそうですが、クジラの背中につける時に使うのだそうです。

結束バンド。
鳥の背中に記録計を取りつける時の補強用だそうです。メインは防水テープらしい。

防水テープ。
こちらはこだわりがあるようで、ドイツ製のTesaテープが1ヶ月間の使用にも耐えられるそうです。
上述の通り鳥類に使います。

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これらの道具を使って下の写真のように取りつけます。
鳥とクジラの取り付け方は写真からはみ出していますね。気になるようなら、ぜひ企画展に足をお運びください。
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これらの道具を使って下の写真のように取りつけます。
鳥とクジラの取り付け方は写真からはみ出していますね。気になるようなら、ぜひ企画展に足をお運びください。

ところでこれらでどんなことがわかったのでしょうか。

5メートルくらいしか潜れないのに深海生物を食べているマユグロアホウドリ。
どうやって深海生物を捕らえているのでしょう。

何カ月も海の中で過ごすキタゾウアザラシ。彼らはどうやって眠っているのでしょう。

海鳥は餌を取りに行く時と戻ってくるときで羽ばたく回数は同じなのでしょうか。

のんびりそうにみえるマンボウは、見えないところでやる気をだしているのかも。

深さ、位置、速度、加速度などのセンサを使っていろいろなことが見えてきたようです。

いまはカメラまで内蔵され、どのように飛んでいるか。またどのように餌を捕らえているのかも観察できるようになりました。これらバイオロギングによって想像していなかった生態もわかり、また新たな謎が増えつつあります。測定器の技術向上が生物の知らない生態を明らかにしている。おもしろいです。

Booby Cams Capture Young Seabird Social Lives




なぜ血は赤いんですか? 

これは理科ハウス(逗子)に掲示されている小学生の質問に対する匝の回答です。



なぜ血が赤いのか。
質問の札の裏側には「赤血球が赤いから」って答えが書いてありました。
その通りなんだけれど、もう少しくわしく知りたいよね。

ヒトをはじめ身の回りの動物の血は赤い。
「血には鉄分が含まれていて酸素にふれると赤くなる。ほら、鉄もさびると赤さびになるだろう。あれと同じなんだ」
そんなふうに説明をしてくれる人がいるだろう。でもそれは初心者向けなんだぞ。

理科ハウスにやってくるみなさんは、それだけで納得してはいけない。
鉄は赤さびの他に黒さびだってあるんだ。
それに酸素に触れた血が赤いのはいいけれど、酸素がなくなった血は何色なのかな。
そんな疑問を思いついたらすごいぞ!

鉄成分がとけこんだ水溶液は、そのとけた液の性質によっていろんな色になるんだ。
赤や黄色、青に緑など。中学生くらいで習うだろうか。
そうすると、鉄分を含んだ血はたまたま赤色だったんじゃないかな。

生物はタンパク質というもので体がつくられている。血の鉄分も赤血球の一部分のタンパク質の中に入っているんだ。これが肺にながれていって新鮮な空気にふれると酸素をどんどんくっつける。そして明るい赤色になる。

ポンプのように動く心臓から、血管を通って体全体に血が送られる。送られた先では、筋肉や脳など体中の細胞たちが酸素をほしがっている。酸素が少ないところにいくと、赤血球にある鉄分のはいったタンパク質は酸素をどんどんはなしていくんだ。酸素のなくなった血は黒っぽい赤色になるんだよ。

そうだ…、回転寿司は好きかい?
ベルトコンベアが職人さんのところにいくとにぎったお寿司をコンベアにのせていくよね。
お腹のへったお客さんがどんどん取っていくけれど、食べている時とかお腹がいっぱいになるとどんどん別の人のところに流れていくだろう。お皿がタンパク質、お皿にのっかるお寿司が酸素、コンベアは血管、職人さんのところが肺、お客さんが酸素を欲しがる細胞。なんか似ていないかな。

ころんだり、カッターで切った時にみる血は、酸素の少ない黒っぽい赤色。新鮮な酸素を運んでいる動脈を流れる血はもっと明るい色なんだ。おじさんはみたことがないけどね。
酸素があってもなくても血は赤いってこと。


そうそう、動物で2番目に多い血の色って知っているかい?
え?赤以外の色もあるのかって?あるんだよ、おどろくだろう。

イカやタコ、それに貝などは青い血なんだよ。イカやタコは貝のなかま、ここもびっくりだ。
青い血のいきものは赤血球のようなりっぱなものはなくってね、酸素をやりとりするタンパク質がそのまま血管を流れているんだ。回転寿司ならお皿はなくって、いきなりコンベアに寿司を並べている感じ。

これまた酸素がいっぱいあるところでもなかなか酸素をつかまえることができない、へたっぴなヤツなんだ。

この青い血の成分は銅という金属。でもさ、みんな青い血を流すイカとかみたことがあるかい?
ふつうはないとおもう。だって銅を成分にしている血は酸素がなくなると透明になるんだ。だからつかまえてもあばれているうちに体中の酸素をつかって死んでしまう。だからお店で売られるころには酸素がないから血の色は透明になっちゃったあと。

そうだ。ここで問題です。
昆虫、つまり虫だけれど虫の血って何色だろう。酸素をはこぶ方法はどんなかな?

それからね、おじさん、君に感謝しなければいけないんだ。
なぜならね、君の質問に回答するために調べていて、またまた驚くことを知ることができたんだからなんだ。

ヒトなど赤血球にあるタンパク質には鉄がふくまれていた。これと、ものすっごくよくにたタンパク質にマグネシウムという金属がふくまれたものが、葉緑素、つまり植物の緑色の成分だったんだ。

葉緑素は光をつかって水と二酸化炭素を酸素と糖分(砂糖みたいなもの)に変える。
葉緑素と赤血球のタンパク質はすごく似ていて、金属の成分が鉄かマグネシウムかの違いがあるくらい。

動物と植物が同じようなしかけをもっていることに驚いたんだ。
君はどう思ったかな。

参考

大阪市立大学理学部物質科学科:ヘムとヘモグロビン
http://www.materials.sci.osaka-cu.ac.jp/materials2002/Lec_others/hem.html

NHK高校講座 化学:第28回無機物質 鉄と銅
http://www.nhk.or.jp/kokokoza/tv/kagaku/archive/resume028.html

富戸の波:第337回  血と骨 - 2 イカの血は見えるか?
http://www.onsenmaru.com/topics/T-300/T-337-ikablood-B.htm

『むしコラ』:2007年03月27日掲載 【昆虫にも血液はあるの?】
http://column.odokon.org/2007/0327_150900.php

北海道大学:金属と有機物で新物質を作り出す
http://www.cris.hokudai.ac.jp/cris/sousei/main/kenkyu/trc/html/trc_konishi02.htm

富戸の波:第348回  血と骨 - 9 ポルフィリン
http://www.onsenmaru.com/topics/T-300/T-348-ikablood-I.htm


週末の、ならぶ月と惑星 

今週末、夕暮れ時から月と惑星たちの共演が楽しめますよ。

2月25日、19時頃の西の空。画像をクリックすると大きくなります(以下、同じ)。
地平線に近いところから月齢3の三日月、金星、木星と並びます。
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2月26日は月齢4日の月が、金星と木星の間に移動します。
1日でこれだけ月は動くんですね。
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2月27日、月齢5日の月は木星のすぐ右で輝きます。
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夕焼けと一緒にみることもできるでしょうから、お子さんも楽しめる天体ショーですね。
水星も18時くらいまで見えますが、太陽の明かりと地平線に近いために厳しいかな。

天気が良かったらちょっと西の空を見上げてみませんか?



動物園ツアー 

RikaTanで動物に詳しい方のガイドで上野動物園ツアーに行ってきました。

上野動物園は山の東園と不忍池の西園に分かれていますが、東園を「上の動物園」、西園を「下の動物園」なんて冗談を言いながらの楽しい一行。
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まぁ、とりあえずはパンダを見に行きます。
子供は楽しみに、大人は「パンダかぁ」など呟きますが結局はカメラを向けて楽しんでしまうのです。
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匝が子供の頃、パンダがはじめて展示された上野動物園の混雑はすごかった。
子供用と大人用に通路が分かれていても、立ち止まってはならず押し合いへしあいで気づいたら出口だったことも。さらにはせっかくのパンダが背を向けているなどいい思い出はありませんが…
これだけ空いていれば十分楽しめます。
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スマトラトラでトラの話題。ここで動物園での観察は短くとも30分以上。2時間はいないと習性がつかめないことを知る。

そしてゴリラの話題。特にゴリラの分類は混乱しているのだそうです。
アフリカ西海岸低地に住むニシローランドゴリラ、ヒガシローランドゴリラとマウンテンゴリラ。しかしDNAで調べるとヒガシローランドゴリラはニシローランドゴリラよりマウンテンゴリラに近いらしい(ここ世間も匝も混乱気味)。さらにニシローランドゴリラの学名(写真、赤下線)はゴリラを3回繰り返すなど、おもしろいやらさらに混乱するやら。
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ゴリラのもぐもぐタイムも見どころです。
1頭、雌ゴリラが布を頭からかぶっています。かわいげのある姿ですが、どうもひとの目を気にしているらしいという話です。ゴリラ側からみるとぐるりと衆人環視されているわけで、ストレスにもなるのでしょうかね。
少なくとも寝床には布を持っていかないとの話でした。
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この日、一番かわいいと思ったカノココスズメ。
オーストラリア北東部のスズメです。
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さて、この鳥の名前、わかりますか?
実はハシボソガラス。白いカラスですよ。
アルビノ(先天的な色素遺伝子の欠陥)によるもの。どこにでもいるカラスですが、白いとめずらしいですよね。
でも中身はカラスですから、世のカラスがみんな白くなってのかわいくはならないと思う。
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一見、黒いソックスのような脚もあってキタキツネにも見えますがかなり大きい。というか脚が長い。
キタキツネではなく、タテガミオオカミというオオカミではなくキツネに近い生き物。
なんでこんな風に進化してしまったのでしょう?
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動物園ツアー、開園と同時に入場し東園の半分をみるのに午前中いっぱい使いました。
こんなに長く、そしてじっくり動物をみたのは初めてです。そしてじっくり見ることが動物観察には大切なんだなって思いました。同じ動物を30分以上(2時間くらい)じっくりみると不思議な生態が見えてきます。

動物は姿をみるだけでなく、生態をみる。これが動物園の正しい楽しみ方だったんですね。

なので午後の部は早足でみることになってしまいました。



ケンミジンコの手 

綱島サブセンターに顕微鏡で撮影した生き物の写真を持っていった。
今回はヨコエビ、チビミズムシ、クマムシの3種6枚の写真。

「次回のネタがほしいなぁ」と話していたらスタッフの方がプランクトン・ネットを持ってきた。
よくみるヒモ付のものではなく、柄のついた網式。

さっそく鶴見川をさらってみたが採水した中には何かいるようには見えない。

小学生が目を皿のようにして見つめていると…
「なんかいたッ!」

それがケンミジンコでした。
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サブセンターの顕微鏡ではよくわからなかったので家に持ち帰って観察することに。
もちろん写真にしてサブセンターには持っていきますぞ。

顕微鏡でみているとピョンピョンとあちこち泳ぎまわるが、落ち着いたところで観察。
長い触角の下あたりではげしく水流が渦巻いている。

ん?
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なんか一瞬、何かが止まった気がする。
さらに見つめていると…赤矢印のところに手(脚?触角?)が見えた。
どうもこれをものすごい勢いでバタつかせているらしい。
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コンデジをコリメート法(顕微鏡の接眼レンズにデジカメのレンズを押しつけて撮影する方法)で見てみると、カメラの画像処理周波数と手の動きが微妙に同期して動きがゆっくりと見えた。もっともそんな撮影はできないので手を止める瞬間を撮ったぞ。
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横から見た写真。黒いのは眼点、つまり目だ。
横から見ると2つありそうだけれど、すでに上から見た写真の通り眼点はひとつしかないのだ。

長い触角は眼点下から腹の方へと続く。脚らしきものもいくつか。

動画でも撮ってみたので手をバタつかせるところに注目してください。
0:43と0:51あたりで手を止めます。



なぜ水をかけると火は消えるんですか? 

これは理科ハウス(逗子)に掲示されている小学生の質問に対する匝の回答です。



実は、水をかけても火が消えないことがあるの、知ってた?

たとえば天ぷら油の火事。
おうちで唐揚げとか、天ぷらとかお母さんが作ることもあると思うけれど、火事でとても多いのがこの天ぷら油の火事。ナベが火にかかっているのにお母さんが台所から離れた時に、油が熱くなりすぎて炎をあげて燃えてしまうことがあるんだって。

この天ぷら油の火災では、ぜったいに水をかけてはいけないんだよ。
なぜなら油は水より軽いのでかけても炎を消すのではなく油の下に沈んでしまう。そして水は沸騰して燃えた油をまき散らして火事を大きくしてしまうことがあるんだ。

あとね、金属の加工工場の火事。特にマグネシウムという金属を加工する工場では消防の人たちも苦労しているんだ。もしマグネシウムが燃えているところに水をかけると爆発してしまうんだよ。こわいねぇ~。
え?鉄とか燃えるのかって?燃えることがあるんだよ。

このように水をかけても火が消せないこともある。

逆にこう考えてみようか。なぜモノは燃えるのか。
モノが燃えるには何が必要か、わかるかな?

まずひとつは、①火(熱)があること。たとえばマッチの火、電気火花とかね。摩擦熱でもいいよ。
ふたつめは、②燃えるものがあること。木とか紙とか。
最後のみっつめは、③燃やすものがあること。これは酸素だ。酸素は知っているかな?

この3つのうちひとつでもなくなれば、モノは燃えていられないんだ。

じゃ、なぜ水をかけると火が消えるのだろう?
火より水は冷たいよね。すると①の条件がなくなって消えるんじゃないかな。
②は水をかけてもなくならないから関係ないかも。どう思う?
水びたしになれば空気(酸素)にふれなくなるから③の条件もなくなるんじゃないかな。

だったら天ぷら油の火事を消すにはどうすればいいだろう?

水をかけると油の温度が下がって火は消えそうだけれど油は液体だ。それに水より軽い。かけた水の上に浮いて火は燃え続けてしまうかも知れないね。
油が燃えてなくなってしまえば②の条件になるけれど、燃え尽きてしまう前に家が丸焼けになりそうだ。

消防署では消火器を使うことをすすめているんだ。
消火器は粉末…つまり粉が入ったタイプがある。これを天ぷら油に直接吹きつけないようにうまくまく。すると天ぷら油の上に消火用の粉が浮いて火が消えるそうだよ。これは③の空気(酸素)に熱い油(燃料だね)がふれないようにしているんだ。

お手軽なスプレー式(エアゾール式)の消火器もあるみたいだね。この消火器は、どうやって火を消すんだろうね。

消火器がない場合はどうすればいいだろう。おじさんはずっと前に聞いたことがあるよ。
ぬれたシーツや大きなタオルで、燃える天ぷら鍋に蓋をしてしまうワザだ。お鍋用の蓋でもいい。でもやけどしたり、あぶないから最後の手段だぞ。

このワザは空気(酸素)をなくす方法、③だ。火を窒息させちゃうんだね。
そうそう、消えたかなぁなんてシーツなどをめくちゃいけないんだ。息を吹き返して火がつくからね。
天ぷら油が冷えるまで待つ。すると油の熱もさめてもう燃え出さない。だからぬれたシーツをかけたらコンロの火も消さなければいけないよ。

まとめると、水をかけると火が消えるのは①の火がつくほどの熱がなくなるから。
でも火を消すのは水をかけるだけでなく③の空気、つまり酸素をあたえない方法もあるんだね。
もっと身の回りの火のことも考えてみよう。誕生日ケーキのロウソクをフーッて息をかけると消えるのはなぜかなぁ…とか。ほかにもまだまだあるかも。

おもいついたら、教えてね。

参考

東京ガス:ガスのことを知ろう「燃えるしくみ」
http://www.tokyo-gas.co.jp/kids/gas_10.html

呉市消防局:てんぷら油火災について
http://www.city.kure.lg.jp/~119/ansin/tenpura/tenpuraabura.htm

日本消防検定協会:エアゾール式簡易消火具
http://www.jfeii.or.jp/general_aerosol.html

失敗知識データベース:チタン工場における溶融マグネシウムの漏洩による爆発・火災
http://www.sozogaku.com/fkd/cf/CC0200082.html



浄水器の交換 

会社の浄水器、フィルター・カートリッジを交換する。
好奇心に駆られて中を見てみた。
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いやはや黒いですね、左が。左が使用済み、右が新しいもの。
左は高除去タイプで、右が鉛・トリハロメタン除去タイプとタイプが違うんですが、中空糸は白だったと思うんですよ。
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それがこれだけ黒くなるんですから何かしら入っているのでしょうね。
ちなみに会社の水道管は敷地内に鉛管があるので浄水器をつけている…というのは二次的なもので、お湯にすると臭うという人もいたので浄水しています。
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カートリッジの構造も疑問があるんですが、それはまた次のお話(分解する気?)



生き物散歩 

2月12日、ちょっと散歩する。

鶴見川にでると川底が現れるくらい水が引いていた。
川なのに水が引くというのもヘンかもしれないが、新横浜付近まで潮が上がってくるので海面の高さに近いのだ。だから満潮時の大雨や津波溯上には注意が必要かなとも思っている。実際に東北地方太平洋沖地震で津波が遡上しているからね。今度、調べてみよう。
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川底のカルガモさん。
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綱島サブセンターに立ち寄るとザリガニやカニのほか、ウナギやホトケドジョウなんかも見ることができる。
ウナギってけっこうカワイイ顔しているのね。
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ちょっと寸胴なホトケドジョウ。鶴見川産かどうかは不明。今度聞いてこよう。
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サブセンターの水槽からだしてきたヤゴ。外にはいくつか水槽があって落ち葉なんかが入っているためにいろんな微生物や昆虫がいる。このヤゴは大きくなるとどんなトンボになるのだろう。近所の子はシオカラトンボとは言っていたけれど、汚れがひどくて図鑑で同定できなかった。
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散歩中に見かけたシジュウカラ。ヒガラじゃないかっていう声もあったけれどシジュウカラに落ち着く。
前からみたネクタイ模様があればもっとわかったんだろうけれど。一応、頭は黒く、背は黄緑色だった。
デジタル一眼を持っていればなぁ。油断した。
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金星と木星、そしてISS 

昨日は久しぶりに国際宇宙ステーション(ISS)を撮影した。それも動画だ。
この日は西の空やや高めに金星、さらに斜め左上に木星が輝いていた。
ISSは南西から上に向け木星のすく左を抜けて天頂へと向かうコースだった。


今日13日も東京など南関東ならISSを見ることができるでしょう。
17時46分頃から南東にあるオリオン座を右から左へと通過します。時間的にまだ夕暮れの薄明で空が明るいかもしれません。それでもオリオン座下にあるシリウスは見えている時間かも。

金星のような明るい光点が音もなくゆっくりと移動するのをみるのもいいですよ(^^)
空の奥行きを感じられるかな。
だって動画ではISSが上に向かっているように見えるけれど、実は地平線の向こうからこっちに向かって飛んできているんだ。頭の真上を通過するときで高度約400km…。人がいるんだよね。


ギンゴケの花() 

逗子市池子にある理科ハウスに行く途中の道路脇にあるコケ・スポット。
1月30日に観察した以上にたくさんのギンゴケたちがを伸ばしていました。
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壁にはりついているギンゴケたちも一斉に伸ばしています。
重力に対して上に伸ばすわけではないんですね。
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ルーペで拡大してみました。
タマゴ型のの先には実は蓋があります。あぁ、数本採取しておけば顕微鏡などでお見せできたのに。
(もしかしたらコケ袋に保存してあるかも)
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こちらは数は少なかったんですが気になるコケ。ジャゴケの仲間ですが、ヒメジャゴケかな?
丸いのは雄器杯なのだろうか…。
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ギンゴケにまじって白い地衣類も。
ラッパ型の子器をもつヒメジョウゴゴケ。コケとあるけれどコケではありません。
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なんにせよ、観察力をつけないといけないと思う。今日のこの頃。


真ん中が濃い飛行機雲をみました。どうしてこういう現象が起きるのですか? 

これは理科ハウス(逗子)に掲示されている小学生の質問に対する匝の回答です。



青空にツーっと線が伸びていく飛行機雲。気持ちいいよね。
おじさんはそんな飛行機雲をみると今日はいいことがありそうだなって思ってしまうんだ。

君はそんな飛行機雲が、はじめは薄く、そして濃くなって、また薄くなっているのをみて疑問に思ったわけだね。
そして飛行機の高さが薄いところと濃いところで変わったんじゃないかっていう君の推理は、いいとこを突いているよ。

飛行機雲がどうしてできるか知っているかい?

飛行機のジェットエンジンから出てくる熱風には水分が多く含まれているんだ。それが空の高いところだと気温が低いので熱風は冷えていく。すると熱風に含まれていた水分は空気に溶けていることができずに霧のようになるんだ。

でもおかしいよね。飛行機雲ができないところもあるじゃない。というよりも、できないことが多いよ。

そう飛行機が飛んでいるまわりの空気が乾燥…、つまり空気にふくまれる水分が少ないと飛行機のエンジンからでてきた熱風にふくまれる水分はあっという間にまわりの空気にとけてしまい白い霧のようにはならない。

逆に湿気の多い空気の中を飛んでいる時は、熱風にふくまれる水分はいつまでも白い霧のようにその場所に残る。飛行機は飛んでいるから線を引くような雲に見えるんだ。

君も冬の雨や雪の寒い日に、ハァ~と息を吐いて白くなるのを楽しまなかったかい。
おじさんは結構好きだ。今でもね。でも寒くても吐く息が白くふわっとならない日があるんだけれど、それは乾燥した日だったと思う。今度、君も試してみるといい。

さて、飛行機雲ができるわけがわかった。次は空の秘密だ。

見上げる空はどこまでも同じだと思っていないかい?それが違うって言ったら驚くかな?
たとえば、台風が近づいている時や遠ざかる時の空を見たことがあるだろうか。低いところのモコモコしたいくつもの雲が流れる方向と、もっと高いところを流れる黒い雲がぜんぜん、まったく反対を流れている時があるんだ。

つまり空の高さによって風の向きが違う。そして温度や湿度(空気にふくまれる水分の量)も違うんだ。

逗子からみる飛行機は、羽田から飛ぶ立った飛行機ならどんどん高度をあげている。低いところでは飛行機雲になりにくかったのが、あるところから湿った空気になった。するとエンジンからの水分がいつまでも白く残って飛行機雲になる。

しばらくして飛行機雲が薄くなったのはその場所の空気が湿っていなかったからじゃないかって、おじさんは推理するな。

そうそう、飛行機雲が見えるのは天気がだんだん悪くなるまえぶれと言われているんだよ。
空の湿り気、つまり水分が多いってことだから、もっともっと増えれば空は雲に変わり、空気にとけきれなくなった水分は雨粒になって降ってくる。

本当に天気が悪くなるのか、今度、観察してみたいと思います。


たまごが立った! 

卵を机の上に立てる…

「そんなことできるわけがない」とか
「知っているよ。卵の底を少し割るんだ。コロンブスの卵だよね」とか
そんな答えが返ってくると思う。

しかし…ちょっとした根気があれば卵は立てられるんです。
それどころか、とがっている方を下に立つこともできるそうです。
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餃子と牡蠣の唐揚げのごちそうの間に不自然に立つたまご。
これはゆでたまごではなく、生卵です。

たまたま節分は豆まきや恵方巻を食べるけど、啓蟄は何をする?という話題があり調べたところ、中国では梨を食べる。そして春分にはたまごを立てるということを知ったわけです。

たまごを立てる…
それも世界のあちこちタマゴ立てゲームというのがあったり、オーストラリアの人が12時間で439個のたまごを立ててギネス更新とかすごいんですね。

人民日報:卵439個を立ててギネス更新
http://j.people.com.cn/2005/09/15/jp20050915_53561.html

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立春の卵については下記のサイトが詳しくかつ楽しく書かれているので参照してください。

october-country:『立春の卵』のことなど(pdf)
http://www2.tba.t-com.ne.jp/october-country/lichun_egg.pdf

立春の卵を読んで、西洋ではコロンブスの卵のようにアイデアで問題を解決。東洋では根気で問題を解決する姿勢があるのかなって思いました。

でもwikipediaで「コロンブスの卵」の項を読むと少し違う。

コロンブスが新大陸の発見に成功した後、人々から「西に進めば誰だって陸地にたどり着く」と妬まれていたんですね、そこで卵を立たせる問いを出し、誰もできないことを確認した後に例のアイデアで立たせた。そこでそんなことなら誰でもできる云々と人々が口にした。

誰もができることでも最初に実行するのは難しく、誰かができたあとなら造作もないこと…との教訓だったんですね。

たしかに匝も「立春の卵」の話を知るまでは立つ分けないと思ったし、立たせるならコロンブスの卵のイメージが強かった。固定観念に縛られるのは仕方ないかもしれないけれど、「ここぞ」って時には柔軟な考えができるようになりたいものだ。

あともう一つ。「立春の卵」を科学的に調べた中谷宇吉郎先生を見習いたい。



なぜ地下では岩石がとけるほどの熱があるんですか? 

これは理科ハウス(逗子)に掲示されている小学生の質問に対する匝の回答です。



おじさんはこの質問にすぐに答えられる気がしたけれど、思いとどまって調べてみました。
そしたらね、ものすごく驚くことがわかった。

ひとつめ。
まず、地球の中心がドロドロに溶けるほど熱いのは、宇宙のチリがぶつかって地球ができた時の衝突熱の名残だというんだ。
地球ができてもう46億年も過ぎているのにまだ熱い。この熱が中心から地上に伝わっているんだそうだ。逆にいえば地球は地上を温めた分だけ冷えていく。
でもこの話は有名で、おじさんも知っていた。

ふたつめ。
ここで驚いたんだけれど、地殻って知っているかな。
地殻というのは地球を卵にみたてると黄身が核…、コアともいうね。白身がマントル。殻の部分が地殻、つまり地球の外側の部分だ。
この卵の殻のような薄い地殻から地球の熱の半分以上が発生しているというんだよ。

ちょっと信じられないよね。

地球ができたての頃、ドロドロに赤く熱い地球の中にはウランやトリウム、カリウムなどの放射性物質を含んでいたそうなんだ。
この放射性物質は冷えるにしたがって地球の中心から浮き上がって地殻付近にきた。そして地球がもともと持っていた放射性物質の半分が地殻に、もう半分はマントルの中にあるといわれる。
このへんはむずかしいから、機会があれば今度ね。

放射性物質は放射線を放出する。この時一緒に崩壊熱という熱を出すんだって。この熱が地熱の元だったんだ。

地面からでてくる崩壊熱はとても影響がちいさいのだけれど、厚さ数十キロで地球の表面の広さをおおう地殻全体ではばくだいな熱が放出されているそうだ。

岩石が溶けるほどの熱の発生源は、半分は中心から伝わる、地球ができた時の熱い星の名残。もう半分は地球表面にある放射性物質が発生する崩壊熱ってことになるね。

ところでドロドロに溶けているのは核、それも外側だけなんだ。マントルは長い間に動くけれど、実はカンラン石という石を成分とした固体なんだよ。
火山噴火でよくみる赤く溶けた溶岩は、マグマ。マントルが液体になったものなんだ。

地球ってふしぎだね。

参考:
高エネルギー加速器研究機構
地球の熱はどこからくるの?

http://legacy.kek.jp/newskek/2005/sepoct/kamland.html


追ってくる鳩 

2月1日は普段の寒さがウソのような暖かい日、そして春一番のような風。
春一番は立春以降でないと命名されないようで、残念ながら今年の立春は4日でした。

鶴見川を歩いていると強い風に頭を向けて並んでいるのに気付きました。
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これはおもしろい!

そしてカメラを取るためにカバンを開くとワラワラと鳩が近づいてきます。
あっ、ちなみに整列している写真は帰り際に撮ったものです。カメラを出した段階では鳩が近づきだして整列が乱れました(苦笑)
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あまりに近付くので、一歩、また一歩と後退すると…
追ってくる!

途中で止まり引き返すと、また追ってきた!(笑)
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そんな動画も撮影しましたので雰囲気を味わってください。
結局、風が強い日に鳩は風上に頭を向けるか、わからないままだった。



チーム職人魂見学:おおた工業フェア 

2月4日、今年もおおた工業フェアに行ってきました。
目的はただひとつ、チーム職人魂さんのブースを見に行くこと。
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今年の目玉はこのローターリーエンジンモデル。
後ろから圧搾空気を送って中にあるおむすび型のロータを回転させます。
普通のエンジンと同じように吸気と排気を繰り返すので風車とは違いますからね。
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せっかく回っても中が見えないと構造がわからないので横に手回しモデルも置いてありました。
これでわかるかなぁ。

わからない方は過去の「手回しロータリーエンジンモデル」も読んでみてください。
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背面はこんな感じ。青アルマイトがきれいです。
もともとスチームで動かす予定だったそうですが…。試行錯誤、ギリギリまで調整してどうにかここまで動くようにできたとか。試行錯誤中を見学させてもらった匝も動くのを見て…なぜか、あまり感動がない(苦笑)
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見学者の反応もいまひとつらしく、やはりもっといろいろ動きがないと興味を持たれないんですかねぇ。
それに引き換え、昨年も展示していた圧搾空気エンジンは人気でした。
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動いているところを見たい方は過去の「職人魂 圧搾空気エンジン」をお読みください。

そして一番人気があったのは…

続きを読む

顕微鏡でみる鶴見川 

綱島サブセンターに顕微鏡写真を置かせてもらうことになりました。
鶴見川や綱島付近で見つけた生き物たちを中心に紹介していきます。
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お立ち寄りの際には見て行ってくれるとうれしいです。
まだ写真が少ないので順次増やしていく予定。

サブセンターの実体顕微鏡で見る時に参考になるのも必要かな。



凍てつく朝 

日本列島が氷点下を記録した朝。寒さに震えたという意味では、唯一氷点下にならなかった沖縄も含まれるだろう。

1月31日もベランダ・ビオトープの水面は凍ったが、あれは薄氷。2月3日は指で軽く押したくらいではビクともしなかった。
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千枚通しで氷の一部を取り出すと、水面は約6mmくらいの厚さもあった。縁はやや厚い。
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補水用に水を入れたペットボトルもあるのだがこちらは凍っていない。
それは気温が氷点下でもビオトープの水は下がっても0℃にしかならず温かいために湯気がでる(気化する)。湯気がでるということは蒸発している。この時、どこからから熱を奪って蒸発するのだが、その「どこか」はビオトープの水だ。特に風が吹いていると蒸発が促進されるので、ビオトープの表面は0℃以下になり凍ってしまう。

ペットボトルの水が凍らないのは口が狭いために蒸気がうまく放出されないことと、やはり口が狭いために風が水面に当たらないためだったのだろう。

蒸発がうまく促進できれば気温が0℃より少し高くても凍ってしまうだろうなぁ。
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水面が凍らないようにするには風が直接あたらないように何かで覆ってやることで解決できそう。
ま、そのまま放置するけれど。

昼になっても氷は薄く水面を覆っていた。夕方には動きが鈍いアカヒレが陽だまりにでてきていた。
よかった、凍えても凍死はしなかったようだ。

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うごめく珪藻たち 

既に珪藻の写真をアップしたが、その珪藻を採取したのは2月1日の鶴見川左岸東横線鉄橋下だ。
通称「バリケン島」付近、川の水が護岸コンクリートに水たまりになっているところの泥を採ったのだ。
ちょうど赤矢印あたり。
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風は強いが気温は真冬にしては生暖かめな日。陽のあたるあたりを目を凝らしていると、小さな生き物が泳いでいるのに気づく。チビミズムシだ。これはゲンゴロウを小さくしたような虫だ。この他、ミジンコも少しいるようだ。帰宅して顕微鏡を覗くとカイミジンコがいた。その他目視できない線虫や名もわからない小さな生き物たち。
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珪藻はこの茶色い泥の中にいる植物プランクトン。
実にたくさんいる。栄養があるかどうかで生息数が、水がきれいかどうかで種類の多さが変わるらしい。
顕微鏡で覗くとたくさんの珪藻がいた。種類は3種類くらいだろうか。

珪藻は滑るように移動するのだ。




官邸から見た原発事故の真実 

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私たちは“今”の生活水準を維持、いや、向上させるために子供の将来にとんでもないゴミの遺産を積み上げているのではないだろうか…。

読み終えてそんなことを感じさせられた。

東日本大震災以前、匝は原子力発電には消極的だったが電力に占める原発の割合から考えても直ちに廃止するのは現実的ではないと考えていた。また原発用地は過疎地を狙ったもので、財政支援や雇用対策などを打ち出されれば地元としても反対しにくい場面もあろう。その意味では原発新設に反対するならその土地に生活するくらいでないといけないとも考えていた。原子力政策と過疎地政策の2本柱なのだと。

しかしいずれは原発は頓挫するとも思っていた。原発から出た使用済み燃料を再処理して、ひとつは燃え残ったウランの回収後、再度加工して原発で使う。もうひとつは原発内でできたプロトニウムを回収しプルトニウムのための原発=高速増殖炉で使う2つのサイクルがあります。これを核燃料サイクルというのだそうです。

ところで高速増殖炉の増殖とは、燃料のプルトニウムのまわりにいくらでもあって核分裂しない…つまり発電に使えないウラン238というものを置いておくと、プルトニウムが核分裂すると原発にない高速の中性子線によってウラン238がプルトニウム239(核燃料)を新たに作り元の燃料よりも増えることを意味する。

すると燃やした以上に核燃料が新たにできる。まさに夢のエネルギーだった。

しかしその夢は遠い将来の夢になりつつあったのだが、どちらかというと近い将来の悪夢になるだろうと思った。なぜなら技術的な問題で高速増殖炉は試験運転もままならず、また原発から出た使用済み核燃料の処理施設(六ヶ所村)もトラブル続きなのだ。原発は稼働しているのでどんどん高レベル放射性廃棄物が溜まる一方で近い将来パンクすることが見えつつあったのだ。

そんな時に大震災が発生し、福島第一原発は大きな損傷を受ける。

この著者は原子力の技術者で、原発事故後内閣参与として原発事故の対策に奔走する。
福島第一原発では1、3、4号機が水素爆発により損傷。ここで問題となったのが原子炉内には燃料がなく運転休止中だった4号機だ。福島第一原発は冷却用電源が喪失していた。4号機の燃料は取り出され原子炉横の冷却プールで冷やされていたがこの水位が下がっていた。もう一度大きな地震や津波があれば、4号機建屋が崩れプールの水が抜けてしまったなら…。ある一定の時間が経てば使用済み燃料が熱で崩れ原子炉の外で臨界状態となってしまったであろう。そうなれば首都圏三千万人の避難が現実になってしまう。

4号機のプールは東京電力による突貫工事が行われ、2011年秋には補強工事が終了したそうだ。
とにかく最大の危機はどうにか去った。あとは冷却が滞らないようにしっかりすればよい。

…とはいかないそうなのだ。

原発再稼働派と原発反対派。相反する二つのグループに共通して重くのしかかる問題。
それが高レベル放射性廃棄物の処理問題だ。

冒頭に書いた近い将来、原発から排出される高レベル放射性廃棄物がパンクする。というのが、今や目の前で山のような高レベル放射性廃棄物「福島第一原発」ができてしまった。そしてこの事故によって原発関連施設の建設はできなくなるだろう。それによって再処理施設も高速増殖炉も動かすことができなくなれば…、日本国中の50以上の原発に保管されている使用済み核燃料をどう処理するのか。

問題を先送りしてきたツケを今、最悪の状態で払わなければいけなくなったようなのだ。
少なくとも将来何の関係もない子供たちがツケを払わずに済みそうなのだけが幸いに感じる。

著者は本の中で『政府が答えるべき「七つの疑問」』を挙げている。

1)原子力発電所の安全性への疑問
2)使用済み核燃料の長期保管への疑問
3)放射性廃棄物の最終処分への疑問
4)核燃料サイクルへの実現性への疑問
5)環境中放射能の長期的影響への疑問
6)社会心理的な影響への疑問
7)原子力発電のコストへの疑問

これらは政府や電力会社などが今まで「見なかった」ことにしてきた事柄だ。
著者は、国民からの信頼を取り戻すための努力を政府に求めている。
また政府や政治家、財界、産業界の多くがいまだ抱いている「楽観」、「希望的観測」を戒めている。

と、同時に国民にもこんなメッセージを送っている。

『「自分以外の誰かが、この国を変えてくれる」という「依存の病」であり、この病をこそ克服しなければならないでしょう』

続けて「英雄を必要とする国は不幸」という戯曲の言葉も載せていた。

日本を変えるのは誰かではなく自分の行動なのだ。これはもっと国の運営に参加する。参加できるしくみを求める。そこからの行動が必要なのだろう。そのためにはどうしたらいいのか、匝だけでなく国民一人ひとりに問いかけられ答えを行動にうつさなければならないのだろう。

どうしていったらいいのか。選挙で民意を表すだけでなく、もっと行政や政府に関与するとは…。
自分で答えを見つけられるだろうか。

もうひとつ、いくら技術的に完璧であってもそれを取り巻く「人的、組織的、制度的、文化的問題」があればどんな想定をして技術的な対応をしてもダメだと。扱う人が基本に則らない、組織的に事なかれ主義だ。などの問題があってはならないと。そして安全と経済効率とを天秤にかけてはならないと。

たしかに使い方を誤ったり、隠し事するような組織や風土では安全は保てないだろう。予算から想定を下げることもやってしまいそうだ。これは自らにも言えそうだ。安全の前には予算不足や怠惰な心はあってはいけないんだと考えるいい機会になった。

最後に印象的だったのは…、
『「原発に依存しない社会をめざす」というビジョンの可否以前に、このままでは、「原発に依存できない社会」が到来するのです』

原発賛成も反対もない、今まさに手に余るゴミ処理をするために国民全員に重たい課題が突きつけられたのは確かなようだ。

この本に先立ち2011年10月14日に著者の田坂さんは日本記者クラブで「福島原発事故が開けたパンドラの箱 野田政権が答えるべき国民の7つの疑問」という講演を行った。関心ある人は、その動画が公開されているのでぜひ一度視聴してほしい。

日本記者クラブ:田坂広志 前内閣官房参与 2011.10.14





JAMSTEC横浜研究所 地球情報館 

昨日は春一番のような生暖かい強風が吹き荒れていました。
そんな中、横浜市のJR新杉田駅から海洋研究開発機構(JAMSTEC)の横浜研究所に行ってきました。ここは平日と月に一度、第三土曜日に開館している地球情報館があります。
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1階入口を入るとパネルや模型の展示があります。最新の研究成果や地球深部探査船「ちきゅう」やスーパーコンピュータの「地球シミュレータ」などの模型が並びます。

奥には地球が置いてある映像展示室。地球の歴史、気象や海流などが半球スクリーンに映し出すことができるのです。また大スクリーンの両脇には3Dで深海の映像を楽しめる部屋があります。
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2階は図書館とギャラリー企画室。
図書館は海に関する図書のほかビデオ資料も見ることができます。ビデオはまだ見たことがないけれど…。

ギャラリー企画室は数ヶ月に一度展示内容が変わりますが、今回は「マリンライフ」でした。
生物の進化、海洋生物研究の歴史、そして生物の多様性と日本近海の海洋生物の多さなどが簡単に、そして好奇心をくすぐられる展示でした。

くしくもJAMSTECを題材にした「海に降る」を読んでいて、ちょうどこの地球情報館が舞台になっているところでした。もっとも訪問は情報誌「Blue Earth」の最新号を買うためだったのですが。
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くしくもJAMSTECを題材にした「海に降る」を読んでいて、ちょうどこの地球情報館が舞台になっているところでした。もっとも訪問は情報誌「Blue Earth」の最新号を買うためだったのですが。

地球情報館は平日午前に行ったこともあって貸し切り状態でした。でも団体の見学もあるようです。

場所が遠いとか、平日にいけない。でも深海に興味がある方は、ネットからも映像が楽しめます。
こちらで楽しんでみてはいかが?

JAMSTEC:深海映像・画像アーカイブス
http://www.godac.jamstec.go.jp/jedi/j/index.html

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珪藻三昧 

今日は用事があってお休みをいただいたのですが、ついでに鶴見川(綱島バリケン島付近)で川の泥を採取してきました。目的は珪藻の観察。

以前、顕微鏡でみたときよりも珪藻が多いような気がする。
大小、いろいろありますが種類の区別が今ひとつわかりません。
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まずは長いの。
ハリケイソウのなかまなのかなぁ。むむむ。
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ちなみに珪藻の多くは植物なのに動きまわります(オイオイ、他にも動く植物はいるだろう)。
単細胞生物ですがよくありがちな鞭毛などを使って動くのではなく、滑るのだそうです。
なんだそれは!またまた不思議が増えてしまった。
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長い珪藻の他にも小さな珪藻がいます。
舟のような形のフナガタケイソウとか、唇に似たクチビルケイソウなど。
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まだまだ眺めて楽しんでいるだけですが、名前を覚えたり美しい殻を撮影したりしてみたいです。
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そうそう珪藻は水質の指標にもなるそうです。
栄養(窒素やリンなど)が多いかどうかで珪藻の量が増減します。
有機物が分解されている量で腐水度という指標があって汚れ具合がわかるのだそうです。そこできれいなところに住める珪藻と汚くても生きていける珪藻など種類をみて汚れ具合を決める方法があるのだそうです。
奥が深いですね。

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皇帝ダリアを切断す 

前シーズン(一昨年)は12月に花をつけたにもかかわらず、今シーズンは花をつけずに冬の間もすくすく生長していた皇帝ダリア。

とうとう雪の寒さにやられて葉が枯れてしまいました。1年草ですからしかたがないのですが、春までもつのかと期待していたんですけどね。
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昨年の10月は青々として、この時の倍くらいの高さまで伸びたんですよ。
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また芽が出すかと思って途中から切断。竹のように節があって中が空洞のところがありました。
そして切断面からは水がしみ出てくる。生きているんですね。

暖かくなったら脇から芽が出るのを期待しています。
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