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釜石の津波意識調査 

海で地震が起きたら津波を警戒して海岸から逃げる。というのが一般的な防災意識だ。最近発生した千島列島の大地震の1回目で釜石での子供と親の防災意識の違いの調査をしたニュースを読んでみる。



親の6割避難制止 昨年の千島地震津波注意報 釜石
2月11日7時2分配信 河北新報
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070211-00000006-khk-soci

昨年11月の千島列島付近を震源とする地震で、岩手県釜石市に津波注意報が発令された際、避難の必要性を感じた子どもたちの6割以上が、家族から「避難しなくても大丈夫」と言われていたことが、群馬大工学部の片田敏孝教授の調査で明らかになった。対象となった子どもたちは学校で防災教育を受けているが、大人にはその機会が少ないことが切迫感の違いに表れたとみられている。

片田教授は昨年12月、釜石市内すべての小中学生を対象にアンケートを行い、防災教育を続けてきた2つの小学校の169人について、保護者との意識の違いを調べた。

その結果、2つの小学校では児童の43.2%が津波注意報が出された際、「家族に『避難しよう』と言った」と回答。「避難しなければならないと思った」を含めると、6割以上が避難の必要性を感じていた。

避難を勧めたケースのうち、家族から「避難しなくて大丈夫」と言われた児童は64.4%に上った。中には「『逃げよう』と言ったらばかにされた」「来るわけがないと怒られた」という子どももいた。

当時の地震で釜石市は沿岸部の約7000世帯の1万7600人に避難指示を出した。実際に避難したのは74人で対象の1%に満たなかった。

片田教授は9日夜、釜石市民文化開館であった津波防災講演会で調査結果を発表。避難率が低い原因に、自分だけは大丈夫との思い込みや、逃げない自分を正当化しようとする意識を挙げた。

片田教授は「子どもの避難意識は高く、教育の有効性を実感できた。今後は保護者への理解を図ることが必要だ」と強調している。


これを読んで津波の恐ろしさを知らずに…などと一般的なことをいうのはどうかと思う。さすがに三陸海岸は入り組んだリアス式海岸で背後に切り立った崖地が多く、津波がくれば過去の惨状が示すとおり規模によっては10m以上の津波となる場所ではある。それを念頭にいれても、さて自分が千島列島という場所が津波をまともに受ける方向とは違うところであることを知って避難するかというと、ちょっと自信がない。防災無線で警報が発していたというので念のため避難するかもしれないが、どうかな。

念のため付け加えると、津波を受ける方であればチリ沖という地球の反対側に近いほど離れた遠地地震の津波でさえも、まる1日かけて日本を襲った事例もあるし、津波をまともに受ける向きではない場所でも途中に島や半島があれば津波がカーブ(屈折)して思いもかけないところで大津波となる場合もあるので、やはり注意が必要だ。これなんか奥尻島の津波がそうなんだよね、確か。

ところで匝は子供が避難しようといえば、一応の避難はしたかも知れない。少なくとも遠地でも地震が起きれば海岸では津波に警戒すべきことは正しいことだから、避難しようという子供を馬鹿にする態度は教育上よろしくないと思う。学校では津波は避難と教えられ、家では逃げるまでもないと逆のことを言われては、頭の中が混乱するだろう。津波が来てもこなくても子供にとってはストレスがたまるのではなかろうか。

アンケートの調査記事は数字がわかりにくいので整理してみる。

調査対象の小学生         169人
うち避難を家族に勧めた児童     73人(43.2%)
避難を口にして家族に制止された児童 47人 (64.4%)

過去の津波被害が大きかった三陸地域でこの数字は、津波被災者が少なくなったことがあるのかもしれない。おじいさんやおばあさんと同居の児童の家族は比較的避難したことと期待したい。過去、チリ津波では「まさか日本までくるとは思わなかった」し、昭和の大津波も明治の大津波の記憶が薄れていたために避難が遅れた人が多かったようだ。

さてこの記事を読んで津波災害について思い巡らしてみたい。

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