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ノーベル賞状に描かれるイラスト 

今年は日本人のノーベル賞受賞(物理学賞と化学賞)が3人(米国籍である南部先生もいれると4人)と大変喜ばしい。

特に英語が大嫌いであっても高度な研究とその結果ノーベル賞も手に入れた益川先生には、英語が苦手でもノーベル賞まで到達できるということを示された、といえるかも。ノーベル財団のサイトで電話インタビューがないのもそのためかな。

ノーベル財団のサイトでは過去の人のインタビューや写真、講演を見ることができる。近年の受賞者に関しては、ノーベル賞の賞状(Nobel Diploma)もみることができる。
これが結構、おもしろかったので紹介しよう。

2002年 化学賞
田中耕一氏
 →ノーベル財団2002年化学賞
81108_tanaka-diploma.jpg
田中さんは、タンパク質の質量分析を行うため研究していた。タンパク質にレーザーを照射することでタンパク質を気化するのだが、気化どころか分解してしまう。そこで熱エネルギーをうまく処理する方法を発見し、世界ではじめてタンパク質を気化させ質量分析を成功させた。

以上のような受賞内容を絵にしたのが、賞状の絵なのだろう。この受賞理由を知らないと、何の絵だかわからない。

2002年 物理学賞
小柴昌俊教授
 →ノーベル財団2002年物理学賞
81108_koshiba-diploma.jpg
小柴教授は、岐阜県の神岡鉱山跡に作られたニュートリノ検出観測装置、通称カミオカンデで、世界ではじめて超新星爆発によるニュートリノを検出。その後も太陽からニュートリノを検出するなど、検出と到来方向がわかる方法を確立した。

このことから絵は、太陽と太陽から放出されるニュートリノ。下の丸いものはカミオカンデと思われる。カミオカンデのなかの白いものは、ニュートリノがカミオカンデの中の水を通り抜ける際のチェレンコフ光を現しているのだと思う。

2001年 化学賞
野依良治教授
 →ノーベル財団2001年化学賞
81108_noyori-diploma.jpg
野依教授は、単一の化学物質の成分でも分子構造が左右逆さまのものが含まれていて、これをどちらか一方だけを分離する方法を発見した。

たとえばメントールでも(-)-メントールと(+)-メントールとがあり、分子的な成分も質量なども同じ。ただ違うのは構造が左右対称になっていること。(-)-メントールが香料や薬品としての効果があるため、どうにかして(-)-メントールだけを抽出したかったのである。

たとえば手袋があって、これを右手に使いたい。暗闇であれば左右どちらかははめてみないとわからないが、すべて右手用の手袋しかなければ考えなしにはめていけるって感じだろうか。

この左右の関係を貝で表しているんだと思う。なんで貝なのかはわからないけど。

2000年 化学賞
白川英樹教授
 →ノーベル財団2000年化学賞
81108_shirakawa-diploma.jpg
白川教授の発見は、電気を通すプラスチックの生成だ。タッチパネルとか導電フィルムなどとして実用化されている。

発見のきっかけは、助手が触媒濃度を誤って1000倍にして実験をした結果だったそうだ。その失敗も高感度電流計で計測したところ想像以上(金属並)の電流が流れ壊れてしまい罵声が飛んだ中、試料を廃棄せずに調べたためわかったとのこと。普通なら怒りながら捨ててしまいそうだけれどな。

絵のうちねじれる縦の紐のようなものがプラスチックの分子で、まわりについているものが導電の隠し味の臭素を意味しているのかな?

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さらに詳しく知りたい人は各自調べてください。興味は科学の原動力ですからね。

さて、今回の受賞者の賞状にはどんな絵が描かれているのでしょう。授賞式は来月。それが過ぎると画像が公開されると思う。化学賞の下村先生はクラゲが描かれるのは鉄板だろう。
南部先生ら3人は素粒子。小林・益川両先生はCP対称性の研究の中で当時は3種しか知られていないクォークの他にあと3種あることを予言し、後年発見される。これらからクォークがらみの絵ではないかと予想する。

南部先生の経歴は凄いが、受賞は自発的対称性の破れについて。むずかしくて簡単に書けないのが残念だ。どんな絵になるかも想像できないな。今後が楽しみ。


2008-12-11
“ノーベル賞状に描かれるイラスト2008”をアップしました。

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コメント

野依良治教授の受賞内容へのコメントを見る限り本当に科学が好きなのか怪しまざるを得ない

  • [2012/12/15 09:13]
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