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水の光ファイバーと加工機械(追記版) 

光ファイバーというのをご存知であろう。
インターネット回線とかでもADSLよりも速い、光回線とか言っているものに使われる通信線だ。
ファイバーにはいくつかの形式があるが、基本的にはガラスのチューブの中を光(レーザー光など)が伝わっていくものだ。ファイバーが曲がってもチューブの内壁で反射(全反射)を繰り返し、光の速さで情報を相手に送ることができる。

これに似た実験として、コップの下部に穴を明け水が流れ出すようにし、ちょうど空けた口にレーザーポインタの光を当てると、流れ出る水の中を光ファイバーよろしくレーザー光が伝わるのを観察できる。
これは水と空気中との壁面で光が全反射することで水からレーザー光が飛び出せない(見えているのは散乱光)のだ。

81109b.jpg
実験に興味ある人は下記を参照のこと。

愛知エースネット:水の光ファイバー
http://www.aichi-c.ed.jp/contents/rika/koutou/buturi/bu2/mizuhi/mizuhi.htm

全反射って何?というと、ガラスでも水でも光が透けると同時に反射している。夜の電車で窓に自分の姿が映りながら、外の景色もみることができる。でも斜めからみると外の景色は見えなくなり鏡のように反射して車内の景色だけになる角度が必ずある。この時、全反射しているわけだ。プリズムを使ったカメラや双眼鏡は全反射を利用しているんですな。

流れ出る水と並行して光が通るので、かなり斜めから光が水と空気の境界にあたるため全反射すると思えばよろしいでしょう。

ま、科学の実験としては有名どころなのですが、これを産業用途に使っているものを営業のNさんに教えてもらって「やられた!」って感じたものがあった。
ウォータージェットの中にレーザを照射するタイプのレーザー加工機。

シノヴァ社:レーザー・マイクロジェットの原理図
http://www.synova.ch/japanese/products/images/LMJ_principle2.jpg
81110_LMJ_principle2.jpgより転載

シノヴァ社:パンフレット(英文)
http://www.synova.ch/japanese/products/documents/Laser_microJet_technology_brochure_EN.pdf

レーザーの焦点を鉄板などの材料上ではなく水の吐出口付近に合わせ、強いレーザー光は水の中を全反射しながら材料にあたり切断する機械だ。まさに水の光ファイバーである。
むむむむむ、であります。スイスの会社か。

これは小田原の会社で頭を悩ましていた薄もの金属板の切断加工にとって朗報だ。

薄い金属板をレーザーで切断すると…
レーザーの熱で切断端面がヨレヨレになってしまう。
また焼け跡がとても気になる。ワイヤーカットも同じ。
薄いためシャーリングでは上手く切断できないし、複雑な形状では無理。
抜く方法もあるが、裏面に返しがついてしまって都合が悪い。
フライスなどの機械加工では薄いために工夫が必要だし、工数がかかる。

この機械であればレーザー切断時の熱を水で冷却できヨレがないものができそうだ。
また焼け跡ができないという話だし。あとは加工機を持っている会社を探すだけ?
もっとも最近、この手の引き合いが減っているけれどね。

反射の話は他にもおもしろいのがあるので、紹介できる機会あれば。
ついでに最速降下線問題にも絡んでくる最小作用の原理と屈折の話などもあるねぇ。宿題増やしたか。


2008-11-10 6:45 画像転載(すみません無断です) 下記追記 
書いていたとき忘れていましたが、レーザー加工で焼け跡を少なくするには窒素ガスを使ってカット面を焼かない(酸化させない)方法はあります。加工中に酸素を遮断する方法。窒素は空気中にいくらでもあり、また撒き散らしままでも特に問題にならないので経済的にも有利なのでしょう。

ウォータージェットを使ったレーザの場合、切断部の温度はかなり高い(融点からみれば1000℃くらい?)ので、水が熱分解してしまう気もしますが、どうなのかな。

2008-11-24 追記変更
ウォータジェットの場合
  ↓
ウォータージェットを使ったレーザの場合
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コメント

なるほど....

水で光ファイバー...ん、なるほどです。

切断には使えませんが、電気屋さん的世界だと、エッチングが良く使われています。
レーザーも多いですがクリーム半田塗布用のメタルマスクや、CRTのシャドウマスクやアパーチャグリルなども。

エッチング

電気屋さんのエッチングといえば、同じ原理でマイクロ化学チップをつくる方法もあります。

ガラス表面にパターンをエッチングして、流路となる部分のガラスをフッ化水素酸で溶かしてしまうものです。

少量の実験にはいいので紫外線照射機と合わせて導入しようとしたんですが…、フッ化水素の取扱には毒物劇物取扱責任者の資格が必要なことと、ガラスはもちろん金属や建物の床まで溶かす力があるので断念しました。

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