FC2ブログ

雇用安定助成金(3) 

厚生労働省サイトにはまだ掲載されていないが、各紙によると雇用調整助成金の支給要件がまた緩和されるとのこと。


厚労省、雇用調整助成金の支給要件緩和へ 与党PT
日本経済新聞
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20090313AT3S1202012032009.html

 厚生労働省は従業員を解雇せずに休ませることで雇用を維持する企業を助成する雇用調整助成金の支給要件を緩和する。休業者が残業をした場合、残業時間相当分を休業時間から差し引いて助成金を減らしていたが、この要件を撤廃する。13日に職業安定局長名で通知する。与党が12日開いた新雇用対策プロジェクトチーム(座長・川崎二郎衆院議員)で明らかにした。

 休業とは事業主が指定した期間内におこなうもので、1時間の休業でも休業者となる。雇用調整助成金を利用する企業は、休業者を職業訓練に出すことができる。どんな教育訓練が対象になるのかが不明確だったため、企業から不満が相次いでいた。「企業がもともと実施していた訓練」など一定の訓練以外はすべて認めることにする。

 厚労省は16日にも雇用調整助成金を企業が受け取るまでの間のつなぎ融資をしてもらえるよう金融機関への協力要請をおこなう予定。雇用情勢の悪化が深刻になるなか、雇用調整助成金の利用をしやすくすることで、雇用維持を狙う。(12日 23:01)


要点だけまとめると…

1)助成金の休業計画書を提出後、残業をすると休業しても残業時間分をカットされている。
 その理由は、一時帰休させるくらい仕事がなければ残業するわけがない、というものだ。
 たとえば週5日のうち1日帰休させて週32時間労働+1日分の助成金という形が、週に残業を4時間行えば週32時間+残業4時間+1日分の助成金×4/8と計算されてしまっていたのだろう。
 今回の緩和だと残業を含め週40時間以上労働させても助成金が支給されることになる。顧客対応で日々の仕事にムラのある業種であれば大変助かる緩和ではあるが、一種のばらまきに違い恐れもでてくるのではないだろうか。
 難しいのは、従業員としては残業代がまったくなくなり、さらに帰休で基本給も減収してしまって手取りが激減している中ではやむを得ない部分もあるのかもしれないが…。

2)教育訓練は、もともと(例年)会社が実施していた一定の訓練以外すべて対象となる。
 そうそう教育訓練とはどの程度のものか不明瞭だった。それの安定助成金では1日の訓練で6000円が加算して支給される。

3)金融機関に対する助成金支給までのつなぎ融資の要請
 前にも書いたが支給申請の件数が激増したため処理が職安の処理が追いつかず、お金が振り込まれるのに時間がかかっている。処理速度アップと共に金融機関につなぎ資金の要請を行うというもの。

ま、以上のような変更が来週あたりから実施されるかもしれない。まだ厚生労働省サイトに情報がアップされていないからな。前例では現在提出しているものも遡及して適用した例もあるので、今回はどうであろうか。お急ぎの方は職安や労働局へ問い合わせされたい。

ところで、一時帰休の給料計算はどのようになるのだろう。
概ね次のような処理でよいかと思う。
実際に処理する場合は社労士などに確認することを強くお勧めする。

■賃金控除分
休職、休業、欠勤の賃金不支給について就業規則に記載があると思うので確認する。概ね次のような計算式を使っていると思う。

(基本給+諸手当+通勤費)÷所定労働日数=日額(月給、日給月給の場合)
 所定労働日数は、実際の日数か決められた日数か会社ごとに就業規則に記載されている

以上の日額にその賃金計算期間の休業日数を掛け、その月の給料から控除する。

■休業手当
休業手当は、その会社の従業員の過半数を代表する者との協議で決めた計算式による賃金を支給する。概ね次のような計算式を使うと思う。

(基本給+諸手当(+通勤費))÷所定労働日数=日額(同上)×支給率=1日当たりの休業手当
 諸手当については協議する。また諸手当だけ支給率を変えるなどできる。

以上の日額にその賃金計算期間の休業日数を掛け、その月の給料に補てんする。

ここで注意すべきは、1日当たりの休業手当が労働基準法で定める平均賃金の60%以下になってはいけない。日給月給者では年末年始やGWなど休みが多い月だと、平均賃金の方が高いことがあり得るので注意だ。

また支給率をあまり低くすると安定助成金等を申請している場合、助成金自体にも支給率を掛けるので助成額が減ってしまうので注意です。

以上をまとめて計算すると、
給料が月に22万円、所定労働日数22日、月5日の休業、支給率70%、過去3ヶ月の歴日90日とすると…

休業控除 22万円÷22日=1万円×休業5日=5万円控除
休業手当 22万円÷22日=1万円×支給率70%=7千円

労働基準法に定める平均賃金の確認
3ヶ月の賃金 22万円×3ヶ月=66万円
1日当たり平均賃金 66万円÷90日=7,333円
限度額(60%) 7,333円×60%=4,400円
判定 予定される休業手当:7千円>労働基準法に定める限度額:4,400円

1日当たりの休業手当×休業5日=3.5万円支給

Aさんの今月の給料は、
22万円-5万円+3.5万円=20万5千円となる。

ちなみに支給率は50%にしても問題がないようだが、助成金を申請していればそれも減ってしまう。
もっとも従業員の士気にかかわるし、代表者が同意しないと思うな。 


3/11 雇用安定助成金(2)
2/14 雇用安定助成金(1)
スポンサーサイト



コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://eniguma.blog85.fc2.com/tb.php/1372-aabf6dce