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空飛ぶ風船(1) 天灯 

中国や台湾、タイなどでは、夜空を輝きながら上がっていく天灯という風船がある。
中国では孔明灯とも呼ばれていた。孔明とは三国志で有名な諸葛孔明のことだ。

戦国の時代、通信の手段として狼煙などあったが、天灯に文書をしたため空に放つことで味方に連絡をとるという手法がとられたらしい。諸葛孔明は紀元234年に死去したのだが、西洋で熱気球が発明されたのは1783年のことだから、1500年も前に熱気球の原理を応用したものを作ったわけだ。

時代が変わり、通信手段から行事のひとつとして中国で行われるようになった。



空に飛ぶさまは非常に美しく、幻想的だ。紙でできた風船は大人の腰くらいの高さがあり、底には竹や針金を渡して油を吸わせた紙に火をつける。風船の上部は暖かい空気を多く貯めるためにやや広がりを持っている。火を使うため台湾ではそれなりの管理・規制が敷かれているようで、日本のように家屋が密集しているようなところではむずかしいと思っていたところ、100年にも及び伝統行事として秋田県上桧木内(かみひのきない)で似たような祭りが行われていた。空飛ぶねぶたといった感じで大きなものだ。

仙北市:上桧木内の紙風船上げ
http://www.city.semboku.akita.jp/sightseeing/spot/06_kamifuusen.html

安全など考えると伊豆諸島などの島でできそうな気もする。

さて、西洋で熱気球が発明されるより前に空飛ぶ風船を考え付いた中国文明は科学的にも進んでいたわけだが、人を持ち上げるというところまで考えが及ばなかったのは残念だ。もっとも日本も事なかれの現状維持する思想のために斬新なアイデアが実用化されなかった。余談だがなぜ日本では馬車が実用化されなかったのか不思議である。いずれ調べてみたい。

天灯が空に上がっていくのは、炎により暖められた空気が風船の中に貯まることだ。暖かい空気は冷たい空気よりも軽い。これは空気だけでなく水でも似ている。追いだき式のお風呂を沸かしていると水面は熱いのに底の方は冷たいことがある。これは暖かい水が冷たい水よりも軽いからだ。もし、温かい水をビニール袋に入れてしっかりしばった上でプールに入れれば浮いてしまうだろう。プールの水をビニール袋に入れてもプールの底へ沈んでしまうはずだ。もし、ビーカーなどの耐熱ガラスに水を入れ、底をヒーターやアルコールランプなどで暖めてやれば、ゆらゆらとしたものが上に向かっていくのが見て取れるだろう。

冬に暖房をつけても足元が涼しく感じるのも暖かい空気は上に、冷たい空気は下に貯まるからだ。

火を使って空気を暖めて空に飛ばすのは火災の危険もあるのでやたらにできない。暖かい空気を入れればいいという意味では、黒いビニール袋をつぎはぎして大きくした風船に空気をたくさん入れてから校庭などの広場に置いておく。太陽が出ていれば、黒は太陽からの赤外線を吸収するために風船の中の空気はどんどん暖められる。そうすることで風船は浮き始めることができる。太陽熱気球の完成だ。

もっともビニール製の太陽熱気球は素材がビニールだけあって環境に悪い。これを紙などでできればいいだろうが、できるのだろうか。そもそも暖かい空気とはどれほどのものをいうのか。
これを明らかにしてみよう。

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