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異常震域(追記版) 

先ほど地震がありました。


地震情報(震源・震度に関する情報)
平成21年8月9日20時25分 気象庁発表
きょう09日19時56分ころ地震がありました。
震源地は、東海道南方沖(北緯33.1度、東経138.5度)で、震源の
深さは約340km、地震の規模(マグニチュード)は6.9と推定されま
す。


震源は東海沖でしたが強い揺れは関東から南東北にかけてであり、静岡県ではそれほどの揺れではありませんでした。これは深いプレート型地震特有の異常震域というものです。
90809a.jpg
クリックすると大きくなります。

太平洋プレートは海溝から日本列島の下へ深く潜り込んでいます。その最先端は深さ500~600kmにもなります。そして原因は不明ですが、おそらくは相転移などの理由でプレートが割れたり、折れたり、とにかく大きく破壊されます。
90809b.jpg
ここまで深いとプレートの上はやわらかいマントルがあり、地震動はかなり弱められ地上に届きます。
これとは逆にプレート自体は固いものなので、プレートを伝わって地上へと進む地震動もあります。

通常の地震では震源(地表面でいうと震央)から同心円状に揺れが伝わり、震央に近いほど強い揺れとなります。しかし深い地震では震源の直上の震央よりも、プレートを伝わった地震動の方が強く揺れることがかなりあります。このためS波(横揺れ)は関東や南東北の方が強く揺れとして伝わることが多いのです。

ところで緊急地震速報は異常震域が苦手。実験運用の時に同じような東海道沖の深発地震がありましたが、速報で表示された震源は最初、埼玉県でした。その後関東中を震源がさまよったのを覚えています。結局は全然見当はずれの東海道沖で、改良の余地があったのですが、さて、今回はどう表示されたのでしょうね。

ちなみに今回の想定される地震の規模はM6.9。水平方向でも深さ方向でも震源から遠ければ大きな規模でもそれほど揺れません。大きな地震でも浅く、また震央が近いほど大きく揺れます。

ま、異常震域を伴う地震は、そうたびたび起こることでもないので自由研究にどうぞ。

防災科研:Hi-net
紀伊半島南東沖の深発地震による「異常震域」波動伝播アニメーション
2003年11月12日17時27分の深発地震の例
http://www.hinet.bosai.go.jp/topics/tokai031112/index.php


2009-8-10 7:00追記
気象庁より当該地震の緊急地震速報の内容が公開されました。

気象庁:緊急地震速報の内容“平成21年08月09日19時56分”

これによると、異常震域となった今回の地震もちゃんと震源を推定できたことがわかります。
改良してありますね。もっとも地震検知から第一報まで13秒程度かかったのはやむを得ないかったことと、これだけ深い地震だとほぼ被害はないので問題はないでしょう。

発生した地震の概要(速報値)

地震発生日時震央地名北緯東経深さマグニチュード最大震度
平成21年08月09日19時56分東海道南方沖33.1138.5340km6.94


緊急地震速報の詳細
提供時刻等震源要素等
地震波検知から
の経過時間(秒)
震源要素予測震度
北緯東経深さマグニチュード
地震波
検知時刻
19時56分36.6秒
119時56分50.4秒13.832.5138.5400km6.2
219時56分53.3秒16.732.8138.5360km6.1
319時57分04.2秒27.632.8138.6360km6.1
419時57分11.0秒34.432.8138.6360km6.1
519時57分16.9秒40.333.0138.5340km6.1
619時57分37.1秒60.533.0138.5330km6.1
719時57分51.1秒74.533.0138.5330km6.1


手書き以外の図及び表は、気象庁からの転載です。

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