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液体窒素で涼しくする? 

先日twitterで「液体窒素の汲み出し作業が夏だったら涼しいだろうな」というツイートを見かけた。そこで思い出しました。前に大学の研究室に冷房がないため冷気を得るために液体窒素を部屋中にばらまき窒息してしまった学生たちを…。

では1ℓの液体窒素が気化するとどれくらいの体積になるのか、計算してみよう。
100429f.jpg
まず液体窒素の(気化をはじめる温度の)密度は水と比較して0.8だ。つまり同じ量なら水より8割の重さだ。
1ℓの水は1000gなので、液体窒素では800gとなる。

気体の体積を求めるにはモル(mol)でないと不便なので液体窒素の重さから何モルあるか計算しよう。ちなみにモルとは、原子量や分子量と同じ数字の質量(ここでは重さ)に含まれる原子や分子の数。これは一定で学校で習った言葉でいえばアボガドロ数。原子とか分子とかの数を表すと桁ばかり多くなって不便だからね。

窒素Nの原子量は14。窒素は通常、窒素原子2つ(N2)で窒素分子1つを構成しているので14の2倍の28が分子量だ。つまり窒素1モルの重さは28gということ。なので800gの液体窒素は…

800÷28≒28.57[mol]

ということになる。

さて高校くらいで習ったであろう0℃、1気圧(旧標準状態)における理想気体1モルの体積は22.4ℓだった。これにあてはめよう。

28.57x22.4≒640[ℓ]

つまり液体窒素1ℓは、体積640ℓ(0.64m3)の窒素ガスになるということがわかった。
100429g.jpg
では6畳の一室で暑いからとばらまいたらどうなるか。
6畳というのは3坪。1坪3.3m2なので面積は10m2。高さ2mとすると部屋の容積は20m3となる。この部屋で液体水素8ℓほどをまくいてみよう。いっぺんにまくと液体窒素だらけで足の踏み場がなくなりそうだからペースは考えよう。

どんどん気化していく。8ℓというと窒素ガスの体積は5.2m3となる。部屋の容積の25%くらいだ。窒素はやや軽いので天井にたまり、部屋の隙間から空気が抜けていく。

すると空気が薄くなり当然酸素が含まれる量も減ってくる。空気には21%の酸素が含まれるが、8ℓまいた状態だと空気と共に酸素も減ってしまい15.5%くらいになってしまう。

人間、酸素が16%以下になると身体に酸素が取り入れられず、酸素濃度の差から身体から酸素が抜けてしまうらしい。すでに障害が発生する低酸素状態だ。ここで倒れたり、誤ってさらに液体窒素をこぼしたりすると酸欠で死んでしまう。

液体窒素は低温だけでなく、酸欠にも注意しなければならないというお話。

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