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東京消防庁 消防博物館 

4月23日、四谷二丁目にある消防博物館に行ってきた。
この日は小雨ではあったものの風が強かった。

中に入ると受付でバッジとしおりをもらう。事前にしっかり確認しなかったのがいけなかったが、資料室は水・金・日のみ開いているそうで今回は土曜のため利用できず。
ちなみに館内での写真撮影は可能です。
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1階は初導入された時の消防ヘリや蒸気ポンプ式消防車。
地階はいろんな消防車。5階は江戸の消防、4階は近代消防、3階は災害や現在の消防について知ることができる。一通り見てきたが関心のあったものだけ紹介しよう。
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まずは消防ヘリの「ちどり」。説明板には…
『東京消防庁に航空隊が設置されたのは、昭和41年(1966)11月です。その翌年に、フランスのシュド・アビエーション社からヘリコプターの1号気を購入し、「ちどり」と命名して、昭和42年4月から運航を開始しました。航空隊は、空からの人命救助、消火活動、人員・資器材の搬送、現場の映像伝送、更に島しょ地域の救急患者の搬送など、広い範囲に活躍します。また、地上の活動が制限される大震災時などには、その活躍が大いに期待されています』
最高時速210km/hで7人まで搭乗できるそうだ。
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地下では消防車が並ぶ。歴史を実物でみることができるのだ。
特にはしご車は歴史的な流れが興味深い。
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このはしご車には傾斜計がついていた。ベルは何のためについていたのかな。
説明板によれば、
『大商14年(1925)に輸入され、第一消防署(現在の日本橋消防署)に配置されたものです。昭和34年(1959)にシャシが老朽化したため新車のバスシャシにカールメッツ社製の梯子を乗せかえました。路面が傾斜していても梯子を水平に伸ばせる制御装置が組みこまれており。当時から安全への工夫がされていました。また、梯子の差動はすべて機械式で、現場に到着後ただちに梯子を伸ばせる速さは、現在の油圧式に勝るとも言われています。昭和46年(1971)まで活躍しました』
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江戸時代の町火消しの歴史を見た後、近代消防の歴史をみる。
上の絵は明治三陸大津波の図。はっきりいって3月11日の大津波と同じ光景だ。
明治、昭和、平成と地震を伴わないチリ津波を除いても3回の大津波にやられている。
災害の記憶の風化が悲惨な災害を繰り返すことになっていると思える。
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上の図は火災旋風が襲う関東大震災。場所は新吉原(浅草)。
多くの遊女が四方からの火災を逃れるために池に逃げ込みそこで死んだ。
火災旋風はまさに火炎放射機のようであり、また竜巻のためすべてを巻き上げる。

その恐ろしい実力が最大限に見せたのが本所の陸軍被服廠跡の数万の避難民を襲った火災旋風だ。関東大震災の死者の約10万人のうち約4万人がこの狭いエリアでの焼死だった。
この歴史は繰り返さないようにしたい。
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上の図は関東大震災で焼失地図。赤い部分が灰燼に化したところだ。
隅田川両岸の下町地区や銀座、日本橋地区のほとんどが赤い中、神田あたりが四角く焼けずに残っている。

ここは以前ブログの“関東大震災ちょっといい話(追記版) ”に書いた神田佐久間町と神田和泉町だ。住民の必死の消火活動によって街を守り抜いた。この地図からも焼け野原の一角にポツンと街が残ったのがわかる。

災害時、消防の機能がなくなった時にいかに地域の防災活動が大きな役割を持つかもっともっと語り続けてもらいたいものだ。
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時は移り戦争の時代。
帝都の防空もままならない事態となり、空襲に備え焼夷弾消火の訓練が行われる。

焼夷弾は火災で焼き払う爆弾のことで日本への空襲では
1.油脂焼夷弾
2.黄燐焼夷弾
3.エレクトロン焼夷弾
の3種が使われた。

油脂焼夷弾は、火のついた油を撒き散らすことで特に木造の日本住宅を効率よく焼き払うことができるよう開発された。特に建物を突き破り内部から火災を起こすように工夫されていたため、大勢が逃げ惑う中、避難中の人々に刺さって燃え上がるなどかなりひどい状況だったようだ。

黄燐焼夷弾は、夏の気温程度でも発火する黄燐を使い、また有毒物質でもあるので殺傷力もある。

しかし焼夷弾消火の手引きでは延焼防止を指導している。

問題は焼夷弾のメインが油脂や黄燐ではなくテルミットというものなのだ。
テルミットは酸化鉄とアルミの混合物で、ひとたび火がつくと酸化鉄から酸素を奪いアルミが燃え上がる。つまり土や水をかぶせても酸化鉄から酸素の供給があるので燃え続ける。まさに花火を水の中に入れても燃えているのと同じだ。

こんなものに水をかけてもしょうがない。あとは燃え広がるのを防ぐために延焼防止することになる。

そして大問題なのがエレクトロンである。
エレクトロンは、マグネシウムに少量のアルミと亜鉛を混ぜた合金。こと燃えるマグネシウムに水を掛けると水から酸素を奪い燃え上がる上に水素まで発生してしまう最悪の焼夷弾だ。まさに水を掛けると激しく燃え、爆発する。

市民はこんな爆弾相手に消火活動をしなければならなかったのだ。…実際は消火するどころの爆撃ではなかったが。
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手投げ式消火弾はガラス製などで割れやすくできており、中の消火液が飛散することで消化するとのことだ。

子供向けに消防ヘリや消防車に乗ることもできるなど子連れでもそこそこ楽しめる。


消防博物館
http://www.tfd.metro.tokyo.jp/ts/museum.html


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