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ねじをつくる(浅井製作所見学)圧造編 

(前回からの続き)

もう忘れてしまっているかも知れないが、草加にある浅井製作所さんの話の続き。
ねじの作り方圧造編をお届けする。

浅井製作所ではM1.4~M3.0(直径約3mmのねじ)までの小ネジを作る会社。それは機械がそのサイズまでにしか対応していないからだ。

ねじを作るには旋盤などで削り出す方法と転造という方法がある。小ネジを大量に作る場合は一気にたくさんつくることができる転造法で作られる。

浅井製作所でのねじ製造 転造法 の工程は大きく2工程ある。
そのひとつが圧造という工程。わかりやすくいうとねじの頭を作る工程だ。

下の写真をみると左から、ただの棒、マッチのような棒、螺旋のないねじと並んでいる。
110719_01.jpg
これらは下の図に対応している。

1)
作りたいねじの太さに応じた長い針金を圧造機に入れる。
すると機械は作りたいねじの長さに合わせたところで切断する。

2)
切った針金はダイスという穴に入り、はみ出たところをパンチというので打つ。
この段階でマッチのような棒ができる。

3)
そのまま仕上げのパンチで打つ。
するとねじ頭の完成だ。

この機械をヘッダーともいい、2回打ちつけるのでダブルヘッダーともいう。
仕上げのパンチではマイナスやプラス溝、六角穴などの形がある。皿ねじの頭はダイス側に皿状のくぼみがあった。

110829_Screw_(bolt)_13-n.png
(c)Tosaka 2009 元ファイル
クリエイティブ・コモンズ表示 3.0 非移植ライセンス

さて、圧造の方法を知ってから浅井製作所の工場をみてみよう。
通路を挟んで2種類の機械があるが左側が圧造機(ダブルヘッダー)だ。材料となる針金(鋼材という)が巻かれている。鋼材はねじの長さ分だけ機械に引き込まれ、少しずつ回転している。
110719_02.jpg
横から見ると左から引き込まれる鋼材はローラに挟まれるところで機械油が塗られ、切断の上、パンチが打ちつけられる。
110719_03.jpg
文字で説明してもわかりにくいと思うので、パンチが動くところを動画で紹介しよう。
画面左側から鋼材が入ってきて、カッターで切断すると同時に横のダイス側に移動させる。
パンチが打ちつける時にダイスに入る。1回目のパンチと2回目のパンチは上下にあるのでよく見ると上下に動くのがわかるだろう。

もうひとつ、圧造機は複雑に動いているが、なんとひとつのモータの回転ですべてを動作させている。
すべて歯車やカムなど機械的に動かされていて、小型のモータがいくつもくっついているわけではない。
そもそもここの機械は昭和40年代のものが現役で働いている。工作機械というのは大切に使えば長く使うことができる。モノづくりとはどういうことか、こういう機械をみていても考えさせられる。
110719_04.jpg
こちらは各種パンチやダイス。ねじの太さやプラスや六角穴などのドライバの形状などに合わせいくつも用意されている。もちろん強い力で打ちつけているので消耗もある。
110719_05.jpg
上は皿用ダイスだったかな。皿ねじの場合、ダイスとパンチの消耗はナベねじなどの形状に比べて激しいという話を聞かせてもらったような気がする。出っ張る部分がないのでダイスとパンチが直接当たるためだったと思う。

下は皿用のパンチ。ドライバを入れる方だがこれはいたずら防止の“いじりねじ”の頭かな。
110719_06.jpg
ここでひとつよくできていると感じるのは、鋼材をつぶした量だけでねじの頭ができていることだ。
少しでも不足すればどこかにくぼみなどができるだろう。少しでも多ければ横からはみ出してしまうと思う。
それがキッチリとつぶした量だけで頭を完成させるとはすごいことじゃないか。

ちなみに2度、パンチを打ちつけるのは、1度にやろうとするとパンチにも無理がかかる上にうまく変形できずにねじ頭が割れたりすることがあるらしい。やはり力任せはいけないってことかな。

前回も書いたがステンレスねじを圧造する時に使う油は機械油ではなく食用油。ステンレスは鉄などより硬いため割れやすいそうだが、なぜか植物油では割れないらしい。浅井さんも知らないという。うーん、謎だ。

(つづく)


2011-8-30 ねじ製造工程の表現の誤りを訂正


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