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なぜスペースシャトル「コロンビア」は爆発したの? 

これは理科ハウス(逗子)に掲示されている小学生の質問に対する匝の回答です。



コロンビアが事故を起こした原因は、
打上げの時にはがれた断熱材があたって左のつばさに穴が開いたことなんだ。それが原因で大気圏再突入の時に空中分解してしまった。

でも7人の宇宙飛行士が犠牲になったのは、
NASAの人達の「思考停止(しこうていし)」が原因だとおもうんだ。

「思考停止」とはね、理由(いいわけ)をつけて考えるのをやめちゃうことなんだよ。

スペースシャトルはオレンジ色の燃料タンクをお腹に抱えて打ち上げられます。オレンジ色のものは発泡スチロールのような断熱材だ。タンクはところどころデコボコしていてしっかり断熱材がくっついていないことがあるんだって。いままでも断熱材がはがれてシャトルにぶつかったことが何度もあって、耐熱タイルがはがれたりへこんだりしたのを地球に戻ってから修理してきたんだそうだ。

シャトルの打ち上げはいつもビデオで撮影していて、コロンビアの左のつばさに大きな断熱材がぶつかっているのがわかった。でもカメラからではぶつかったところがどうなったか見えなかったんだ。

技術者は偉い人に報告をしましたが「今までもぶつかっている。でも事故も起きていない。戻ってから修理すればいい」と考えていたみたい。それでも何人かの技術者は心配で、アメリカの国防省で人工衛星を監視している人たちにお願いして、望遠カメラとかで見てもらってほしいとお願いしましたけど聞いてもらえなかった。

それでもNASAでは対策を考えることにしました。
1)宇宙飛行士が宇宙に出て確認できないだろうか。
 宇宙に出て確認するような訓練をしていないし、穴が開いていても修理する道具がないから無駄ということになった。

2)救援隊が送れないだろうか。
 そんなロケットはないし、そもそも食料もあと数日分しか残っていないから間に合わないよ。

とにかくいままで大丈夫だったし、いまさらどうしようもないよ。ということになっちゃったみたいで、そのまま地球に戻ることになったんだ。ここで「思考停止」しちゃったんだね。

そして大気圏再突入の時、ものすごく熱い空気が左のつばさの穴からものすごい勢いで入ってきた。つばさの中を壊し、内側からバラバラと左のつばさが壊れていったあと、バランスをくずして機体も分解してしまったんだ。だから爆発じゃないんだ。

事故のあと調査がはじまった。
ビデオに写ったのと同じくらいの重さで800グラムの断熱材を衝突した時と同じくらいのスピード時速800キロで、つばさの実物大模型にいろんな方向からぶつけた。はじかれたり、へこんだりしたけれど、何回目かで40センチくらいの穴が開いた。これには今まで乗ってきた宇宙飛行士もびっくりしたらしいんだ。

さらに調査がすすんで、宇宙飛行士が宇宙で点検や応急手当ができたかもしれないこと。打上げ準備がすすんでいたアトランティスを使って救出ができたかもしれないこともわかった。NASAがもっともっとあらゆる可能性を考えていれば助けることができたかも知れないってことになった。
そもそもオレンジ色の断熱材がはがれないようにする対策や研究をしていたら事故も起きなかっただろうにね。

事故のあと、こわれたかもしれない部分は宇宙飛行士が外から確認することになった。あと修理する道具をもっていくことにもなったんだ。

君たちがいつも乗っている電車やバス、飛行機。それからお菓子や飲み物、缶詰などの加工品。これらも整備の人や工場の人がしっかり点検をして安全なサービスや食品を作っている。もちろん電気製品などいろんなものがだよ。

安全なサービスやモノを作ってみんなに届けるためにはどうすればいいだろうって、しっかりした会社はいつも考えているんだ。事故が起きたら当然だけれど、事故が起こらないくらいの小さなミスも正直に報告して安全対策をしているんだよ。

でも残念ながら一部の会社は安全を守るお金をケチったり、働いている人がミスを隠したりして事故が起こってしまうこともある。また正しい使い方をしてもらうよう会社が説明書を作っても、使う人が読まずに間違った使い方をして事故が起きてしまうこともある。君も一度はしっかり読んでみようね。

めんどうくさいからいいやとか、怒られるからだまっていようとか、いままでも大丈夫だったからとか、そんなこと起きっこないやとか、そうやって意味もなく安全を考えないこと、考えるのをやめちゃうこと…これが「思考停止」だ。

君はどう考えるかな。


理科ハウスの学芸員さんからコメントもらいました。
『大きな組織になると、少数意見はつぶされてしまうのでしょうか。
 となると、最後まで帰還をあきらめなかった「はやぶさ」は
 やっぱりすごいなあ。』

“はやぶさ”、そして宇宙研のことを思いつかなかった。
「どうにかしたい」っていう執念。これは組織の大きさだけの問題なんだろうか。
何か、何か違うと思う。何だろう…。

“はやぶさ”と同じように流れ星のように燃えていくコロンビア。
しかしその星は“はやぶさ”とはまったく意味が違うのだった。

参考

NASDA:スペースシャトル「コロンビア号」の最終報告書について
http://www.jaxa.jp/press/nasda/2003/columbia_20030903_j.html

ニコニコ動画:ゼロアワー コロンビア号の悲劇



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