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碍子を守るアークホーン 電力中央研究所公開2012 

10月20日に見学に行った電力中央研究所見聞録。最後はアークホーン。

鉄骨と碍子が並ぶ電気の要塞を感じさせる大容量短絡試験の場所。
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ここでアーク放電実験を観たと最初に書きました。
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さて、見学者を驚かせたりする見世物としてアーク放電を実演しているわけではなく、実際に高圧送電線を落雷から守る研究のひとつだ。

送電鉄塔の碍子連の付け根にヘンなものがついていることがあるのにお気づきだろうか。
形状はいくつかあるそうだが、隙間を開けつつもお互いが向いている棒状のモノ。
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送電線に落雷があると大電流が電線を流れ、鉄塔を通して地面に流れようとする。その時に碍子が破壊され電力供給に支障をきたす恐れもある。また送電線を通じて重要な電力設備を破壊し停電を招く恐れもある。

そのため碍子を壊さずに落雷の電流を地面に逃がしてしまうひとつの方法が棒状のモノ、アークホーンの役割なのだそうだ。
121108_13.jpg
(電中研ニュースより転載加筆)


電中研ニュースによると、雷から送電線を守る3つのしかけが鉄塔にはあるそうだ。

1)鉄塔の先端を結ぶ「架空池線」
  これは送電線ではなく、送電線に落雷させないようにする電線状の避雷針のようなもの。
2)避雷装置
  とても安全に落雷の電流を大地に逃がせる装置だが高価。
3)アークホーン
  雷の電流で碍子が破壊されるのを防ぐため、アークホーンの間でアーク放電させて碍子を守り、電流を地面に逃がす。

つまりアーク放電の実験は、アークホーンのしかけでもある。

碍子は送電線の高圧電流が鉄塔に流れないようにしつつ電線を吊り下げている。
落雷による高圧電流は碍子では防ぐことができずに碍子に大電流が流れて各所でアーク放電が起こり、その熱や衝撃で破壊される。陶器でできた碍子が熱で壊れる?だって数万アンペアの大電流アークの熱は1万度もあるそうだぞ。

アークホーンはアーク放電実験の電極と同じように隙間があり、送電電流ではアークを結ばないが落雷レベルの高圧がかかると碍子を通らずにアークホーンの隙間にアークで結び流れていくそうなのだ。

アークホーンにはいろいろな形状や機能があり、電力中央研究所で開発した中にはアークが飛ぶときにアークホーンの先端部から粉末状のモノが噴霧され、より電流が流れやすくするものがあるとのこと。

またアーク放電が長く続かないようにする研究もされているそうだ。

日本では多くの高圧鉄塔によって送電がなされ、産業と生活を支えている。
碍子連の数はものすごく、また一度破壊されたら高所かつ高圧鉄塔は山の中にあることも多く、修理のコストもかかる。落雷の数も多いため、低コストで落雷被害を防ぐ方法としてアークホーンが研究開発されていたのだ。

この話を読んだら一度高圧鉄塔の碍子の付け根をみてほしい。落雷の被害から電力網を守るアークホーンを見つけられるかもしれない。またその形状にいろいろあることに気付くだろう。

電中研ニュース368:アーク電流遮断用アークホーンを商用化
http://criepi.denken.or.jp/research/news/pdf/den368.pdf

wikipedia:がいし
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%8C%E3%81%84%E3%81%97


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