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風船がとばせない!? ヘリウムの危機 

ディズニーリゾートでバルーン(浮かぶ風船)の販売が休止した。

ディズニーリゾート:【バルーン販売休止のお知らせ】
http://www.tokyodisneyresort.co.jp/tdr/rguide/shop.html

現在、バルーンの中に入れている原料が調達困難なため、
11月21日(水)より販売を休止しております。販売再開については未定です。
再開の見通しについて分かり次第、このページにてお知らせをいたします。


最近ツイッターでも見かけるようになった「ヘリウム供給不足」がとても身近なところでも起き始めたということだろう。

ヘリウムは空気より軽い気体で、大気中にあれば空高く上がり拡散してしまう。
また液体は常圧下であれば-272℃以下でなければ存在できない。
つまり地上では自然に存在できない。

ヘリウムの産出は地下にある天然ガスにわずかに含まれるのを分離する。
アメリカが最近まで世界の80%を産出してきた。あとはアルジェリアやカタール、わずかにロシア、ポーランド、オーストラリアで産出される。

アメリカは重要物資として備蓄していたが保管に多額の費用がかかるため放出する政策に転換。ところが将来のヘリウム枯渇の懸念から再度備蓄の方針に変わり供給制限となったらしい。

これに加え供給不足となったのは、
1)アメリカのヘリウム生産プラントで不具合が発生し停止してしまった。
2)アルジェリアでは天然ガスが産出し液化する際にヘリウムも生産していたが、パイプラインが完成し天然ガスを直接供給できるようになり、ヘリウム生産が大幅に減産となった。
3)カタールの天然ガス開発でヘリウム生産設備に日本企業が出資し権益を得ているが、天然ガスの需要低迷で本格稼働していない状態。

アメリカの供給制限とプラント不具合による停止で世界供給の70%が止まっているという話だ。

さて、ヘリウムが不足するとどうなるのか。

風船が飛ばせなくなるだけではない。

1)光ファイバーの生産
2)半導体の生産
3)分析(ガスクロマトグラフィーによる化学分析)
4)溶接(溶接時に空気に触れないようシールドガスとして使用)
5)リークテスト(配管の漏れチェック)
6)医療機器(MRI,NMRの超伝導磁石冷却用)

これらの産業・医療用途で支障がでてくる恐れがある。

産業界や研究機関では使ったヘリウムを再度回収し液化する装置を稼働させているが、とにかく気体で軽いのはネックのようだ。

2013年にはアメリカのプラントも再稼働し、カタールのプラントも本格稼働できる見込み。
しかし資源は有限で枯渇へと向かい、中国やアジア各国ではヘリウムの需要が増える。
将来的には不足していく見込みだそうだ。

政府はヘリウムの備蓄などの政策はいまのところ実施していないらしい。


日本高圧力学会:ヘリウム需給の見通し(2012)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jshpreview/22/3/22_185/_pdf

川口液化ケミカル:ヘリウムガスの供給不足
http://www.klchem.co.jp/blog/2011/09/post_1566.php

toggeter:風船も検査もできないヘリウム不足がきた
http://togetter.com/li/410671



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