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12月7日、アウターライズ型地震(訂正版) 

12月7日17時18分頃、三陸沖でM7.3(速報値)の地震が発生しました。
最大震度は5弱でしたがこの地震動は広範囲に広がり、関東でも震度3~4で長く大きくゆらゆらとした揺れでした。

気象庁発表の震度情報は下図の通り。
121208_05.jpg

この地震はどこで発生したかというと福島県・宮城県沖です。
下図、四角の範囲(北緯37~38度、東経143~145度)で震源がどの辺か見てましょう。
121208_01.jpg

ちなみに東北地方太平洋沖地震東日本太平洋沖地震(東日本大震災)の最初の破壊点(震央)は四角の左上あたりになります。
正確には北緯38度6分、東経142度51分です。

グーグルマップで海底地形をみることができますが、ちょうど四角の範囲に中央斜めに溝らしく見えるのが日本海溝。
東日本太平洋沖地震は海溝陸地側(左側)のプレートが次々に跳ね上がって(すべって)大きな地震となりました。

さて7日の地震は海溝の右側で発生しています。
つまり跳ね上がるタイプの地震ではありません。そういう意味で東北地方太平洋沖地震東日本太平洋沖地震の余震ではなく誘発地震ともいえます。
121208_02.jpg

海溝を挟んで揺れていますが、陸地側(左側)の方が活発です。
一見余震は大陸側のプレートで発生しているようにも見えますが、震源深さのデータが信頼できないため不明です。
(震源データはHi-netの自動処理震源リストを利用。これは気象庁公式データではない)
121208_04.jpg

よく海溝型地震の説明で大陸プレートが海溝で跳ね上がるというのがあるけれど、巨大地震後に海洋プレート側で発生する地震はアウターライズ型地震とよばれるものです。ちょうどプレートがが海溝に向かって曲り始めるあたりが海溝外縁隆起帯と呼ばれる部分で、ここをアウターライズとも呼ばれます。

ここで厚さ数キロもある地殻が曲るため上部では引き伸ばされ、下部では内側に圧縮される力がかかりっています。
大陸プレートがずれて力のかかり方が変わること、地球内部にある海洋プレートの重みで引っ張られることから、この部分に大きな力がかかりズコッと下に裂けることで地震が発生するようです。

アウターライズ型地震の最大の特徴は大きな津波を発生させること。
そもそも大陸プレートが跳ね上がる地震よりもっと浅いところで発生する地震で、ズコッと崩れる時は海の底が落ちるわけなので海面も大きく下がります。そのため沿岸では引き波(海の水が引いて行く)がみられます。その後、押し波として津波がやってくるわけです。
121208_07.jpg

東北地方太平洋沖地震東日本太平洋沖地震の約40分後、15時25分頃にアウターライズ型地震M7.5が発生しました。
この時間は既に本震の巨大津波が三陸海岸に到達している時刻で、津波の規模は区別がつかなかったと思います。
そもそも検潮所はじめ港湾施設は大打撃を受け、初期の津波以後観測記録もあまりないんじゃないかな。

先に震源マップに2011年3月11日当日の同じエリアの震源を重ねると次の通り。
12月7日の本震は、3月11日のアウターライズ型地震の震源より海溝側に近いところで発生していました。
121208_03.jpg

このエリアは2011年4月~7月の間、JAMSTEC(海洋研究開発機構)によって海底地震計を使った緊急調査が行われ、その成果は2012年1月に発表されています。

JAMSTEC:2011年東北地方太平洋沖地震が太平洋プレート内部の応力場に与えた影響について
http://www.jamstec.go.jp/j/about/press_release/20120131/

震災直後から大きな津波を伴うアウターライズ型地震を警戒する声が地震学者・研究者の間から指摘されていた。

時事通信によれば、7日の気象庁会見で永井章地震津波監視課長が「もう少し規模の大きい(M8級の)地震が心配されていたが、その中では小さい方だった。今回の震源の北や南でさらに大きいアウターライズ型地震が起きる可能性が残る」と注意を呼び掛けていると報じている。

時事通信:懸念された「アウターライズ型」=日本海溝外側でM7超-「今後M8級の可能性も」
http://www.jiji.com/jc/eqa?g=eqa&k=2012120700984

M7とM8は数字では1しか違わないが、地震のエネルギーは約32倍も違うことに注意してほしい。
また気象庁はじめ地震学者・研究者の間には、1896年の明治三陸地震(海溝型)で誘発されたのが1933年の昭和三陸地震(アウターライズ型)と考えているのだろう。実に40年近く。

2004年のスマトラ島沖地震の余震も2012年の年末で8年になるが、いまなおM7やM8の地震が続いていることも考えなければならないだろう。

地震データは、防災科学研究所(Hi-net)のHi-net自動処理震源リスト(2012年12月7~8日7時台まで)および気象庁一元化処理震源要素(2011年3月11日)を使用しました。


2012年12月9日 地震名が誤っていたので訂正
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