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清涼飲料水からベンゼンができた理由 

2006年に清涼飲料水からベンゼンが低濃度ながら検出されたと英、米、豪で発表があった。
これを受けて厚生労働省でも調査され結果が発表された。

厚生労働省(報道発表資料):清涼飲料水中のベンゼンについて
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/07/h0728-4.html

31製品のうち1製品で、水道法の基準(食品関連ではベンゼンに関する法律がない)である10ppbを超えた濃度であることがわかり回収を要請した。

ppb(ピーピービー)=1ppbは、1000分の1ppm。パーセントだと0.0000001%。

清涼飲料水でなぜベンゼンが検出されたかというと、食品添加物として添加された保存料(安息香酸)と酸化防止剤(ビタミンC、すなわちL-アスコルビン酸)とがある条件下で反応して生成されたものだ。つまりベンゼンが混入したわけではなく、いつの間にかできてしまったということだ。

食品添加物はその添加物単体での毒性などは確認されているが、複数の添加物の毒性は研究されてい合い。それは組み合わせが膨大になることもあるし、単体で使う量が微量ということもあるだろう。

とはいえ、口に入る前に二つの添加物が反応してベンゼンができてしまったのは想定外だったと思う。

さて、ではどうしてできたのか。
広島県獣医師医学会雑誌 No22 (2007年)に「清涼飲料水等に含まれるベンゼンの実態調査について」という報告があった。

20130408_01.jpg
「清涼飲料水等に含まれるベンゼンの実態調査について」より

文中の考察によれば、清涼飲料水で生成されたベンゼンは安息香酸が還元されたものとしています。

上図の六角形が炭素と水素でできたベンゼン環。ベンゼン環だけならベンゼン。
安息香酸はベンゼン環の炭素に“−COOH”(カルボキシル基)がひとつついたもの。
この“−COOH”がなんらかの原因ではずれると(還元されると)、ベンゼンが生成される。

文中の考察によれば、清涼飲料水で生成されたベンゼンは安息香酸が還元されたものとしています。

上図の六角形が炭素と水素でできたベンゼン環。ベンゼン環だけならベンゼン。
安息香酸はベンゼン環の炭素に“−COOH”(カルボキシル基)がひとつついたもの。
この“−COOH”がなんらかの原因ではずれると(還元されると)、ベンゼンが生成される。

では、どうやったら外れるのか。調査の結果、次のようなことがわかってきた。
調査したのは清涼飲料水12本、醤油3本。

1)酸化防止のためのアスコルビン酸(ビタミンC)が安息香酸を還元した。
2)アスコルビン酸(ビタミンC)がなくてもベンゼンが生成されたものがあった。
3)アスコルビン酸(ビタミンC)がないものでベンゼンがあったものは比較的高い重金属が検出された。
4)同じ清涼飲料水でも製造日が古い方がベンゼンの量も多かった。
5)醤油からはベンゼンは検出されなかった。

分析の検査結果をみると安息香酸含有量が多い(0.50g/kg以上)のものでベンゼンが生成されているようだ。

つまり清涼飲料水でベンゼンが生成されるのに必ずしもアスコルビン酸(ビタミンC)はなくてもよく、何らかの還元反応を起こすもの(ここでは重金属?)があれば安息香酸はベンゼンに変わるということだ。

「重金属」はどこからやってきたか明確な記述はなかったが、文中に清涼飲料水の原水が水道水という記述があった。ただ水道水にしてもアスコルビン酸(ビタミンC)がなくベンゼンが生成された清涼飲料水は、ベンゼンのなかったものより比較的高いのが疑問点。

いずれにせよ、検出されたベンゼンや重金属の量は極めて微量で人体に影響がないレベルではある。
ただ清涼飲料水の中で化学反応が起こるという現象は驚きだった。
安息香酸だけでも条件が揃えばベンゼンが生成されるので、一部で言われた食品添加物の複合反応というわけではなさそうです。

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