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コマを回して蓄電? フライホイール・バッテリー 

京急には電力を調整するために、フライホイール電力蓄勢装置(フライホイール・バッテリー)という設備があります。
場所は京急逗子駅と神武寺駅の間、その名も「逗子フライホイールポスト」

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最近の電車はブレーキを掛ける時に回生という方法が使われています。モータをいわば発電機代わりにします。自動車でいうところのエンジンブレーキ。モータは電気の供給がなくなるため大変回りにくくなります。しかし電車はモータの動力がなくなっても惰性で動いているため、車輪を動かすモータも回転します。すると発電機のように電気を作り出しますので、これを架線に戻します。

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電車は出発の時には重い車両を動かすために大電力が必要。速度を落とす時には回生ブレーキで発電して架線に戻す。電力設備は、大電力を送ったり回生の電力を受け入れたりしますが、そのタイミングは列車の動きでまちまちですから安定しません。電力会社も電力供給が不安定になるのは困るでしょう。
そこで不安定な電力の調整を行う設備として、フライホイール電力蓄勢装置が登場しました。

フライホイール電力蓄勢装置のしくみは…
1)フライホイールという円盤がある
2)モータに電力を与えフライホイールを回転させる(運動エネルギーに変換)
3)一定速度になったら減速しない程度にモータに電力を送る
4)電車が加速して電力を消費する際、電力蓄勢装置のモータには電力は送られず、逆に発電機として電力を架線に供給する。フライホイールの回転エネルギーが電力になるため回転が遅くなる(運動エネルギー減少)
5)電車が回生ブレーキを使用する場合、電力会社から供給される電力が余るため電力蓄勢装置のモータに余計に電力が送られ、フライホイールの回転速度が速くなる(運動エネルギー増加)

というような感じになります。
摩擦抵抗がないようにフライホイールを支える軸受は磁力で浮かせており、フライホイールの中は真空のようです。

20130709_03.jpg

上の写真は「京浜急行90年史」にあったフライホイール電力蓄勢装置の写真。
これは現在の逗子のものではなく、導入以前の実験段階のものを金沢八景駅にあった旧瀬戸変電所内のもの。左の青い円筒のものがフライホイールだろうか。

逗子フライホイールポストは京急の「鉄道施設の省エネルギー化」で紹介されています。
http://www.keikyu.co.jp/csr/environment/environment02_9.html

円筒のものが横置きになっているように見えますね。
このフライホイール電力蓄勢装置で京急逗子線の回生電力の20%が再利用できているんだとか。
(多いのか少ないのか分かりませんが…)

日本では実用になっているフライホイール・バッテリーはこの京急のものの他、日本原子力研究所、沖縄電力(風力発電の安定化用)があるそうです。

フライホイール・バッテリーは構造が簡単で、電力と運動エネルギーの関係がわかりやすい利点がありますが、高速回転するフライホイールの軸受などが壊れるとフライホイールが容器を破壊、まだ勢いがあれば飛びまわる暴走コマのような大事故になる場合があるのでその対策は必要だそうです。

今も国や企業、大学で研究・開発が進められています。
特に軸受部分は超伝導磁石の活躍が期待されているようです。

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