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江戸っ子1号の機体編 成果報告会 

1月25日、芝浦工業大学豊洲キャンパスで開催された「江戸っ子1号成果報告会」に行ってきた。
いくつかに分けて感じたことなど書いていきたいと思う。

江戸っ子1号の機体
江戸っ子1号の技術
江戸っ子1号を支えた組織
江戸っ子1号のこれから


まずは機体について。
20140128_01_0125.jpg

江戸っ子一号は、フリーフォール型深海探査シャトルビークル。
つまり自由落下型深海探査往還機というものだ。

往路は錘によって沈降、復路は錘を切り離して探査機の浮力で浮上するため動力は不要。

4つのガラス球、うち3つはアルミフレームに固定され、ひとつは20メートルのロープで結ばれた先取りブイ方式。展示のものはロープが短くなっている。これがひとつのユニットで3機作られたそうだ。

20140128_02_0125.jpg

もともと東大阪の「まいど1号」に刺激され、あちらが宇宙ならこちらは深海だ!というのが発端。
有志企業で東京東信用金庫に相談し、中小企業技術支援システムを利用して芝浦工大と東京海洋大とが関わることになった。
最初の構想では海底探査ロボット(ROV)を考えていた中小企業だが、大学側もかなり困難な計画と認識し、深海どころか海洋のことも知らないため勉強会として海洋研究開発機構(JAMSTEC)へ見学や意見交換を行った。

やはりここでも計画の無謀さが指摘され「金にならなくてもやりたい」という企業側に対して「金にならなければ続かない」と研究機関から叱責される状況。

しかしその熱意にJAMSTECの理事が手を差し伸べ、やはり予算がない時代に自らもいろいろ考案したJAMSTECの30年来の研究案である耐圧ガラス球を使った往還機の製作を進めることとなり、今回の「江戸っ子1号」として実現されたのだ。
「まいど1号」でJAXAが注目されていた嫉妬もあったようだが…。

20140128_03_0125.jpg
(図は成果発表会でのスライドの転載)

4つのガラス球は次のような機能がある。

■通信球
浮上時に衛星(アルゴスシステム)により位置を測位し、現在位置を電波にてメール送信する装置。電波による方向探査も可能。本体のアンテナ部を海面から十分に出すようにつくられ、また目印用に旗が立つようにするため球の下部に錘がついている。
この球だけロープで繋がれているのは回収する際にひっかけるように回収するためだ(先取りブイ方式)。

■トランスポンダ球
水中音響装置。錘の切り離しなど海上船舶から音波で指令する際の通信装置。

■照明球
動画撮影用のLED照明。

■撮影球
3Dハイビジョン撮影用カメラが入っている。ガラス球の中からの撮影にも関わらず、画像のゆがみもほとんどなく3D撮影に成功した。

この他に餌台が備えられている。採泥器は残念ながら今回は装備されず。
ガラス球のうちトランスポンダ球のみ直径10インチ。他は13インチ。

深海8000メートルに向かう「江戸っ子1号」には「まいど1号」に比べて解決すべき問題がたくさんあった。

1)圧力800気圧に耐えること(宇宙ではマイナス1気圧)。
2)通信には電波が使えないこと。
3)海水による腐蝕があること。
4)低温によりガラス球内が結露する恐れがあること。
5)海流により流されやすいこと。
6)常に海流などによる振動があること(人工衛星は打ち上げ時のみ振動、大きな加速度を受ける)。

これらを中小企業の持つ加工技術や機動性、大学での新技術、JAMSTECの研究成果、信用金庫のプロジェクト管理で、試作や実験を繰り返していくことになる。

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