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温暖化 海面上昇を簡単に計算する 

水温上昇による水の膨張でどれだけ海面が上昇するか試算してみる。
やはり関心あるしね。

海水の熱体積膨張率は今わからないので、かわりに水(真水)の熱体積膨張率を使うことにする。ちなみに熱体積膨張率とは、1℃(正しくは1K)温度が上がった時の体積が膨張(増える)する比率のことだ。

似たようなものに線膨張率というのがあって、温度の上昇で金属などどれくらい伸びるかというもの。今回は液体なので熱体積膨張率を使う。

wikipedia“熱膨張率”によると、水の熱体積膨張率は2.1x10-4(20℃の時)だ。
つまり1℃温度があがると、0.00021だけ体積が増える(重さは変わらない)。これは1リットルの水が1℃水温上昇すると1.00021リットルになるということ。0.21ccお得な気分になれる。お得といってもわずかだね。

さてこれを海にあてはめる。この熱体積膨張率は海水のものではなく真水のものであるので正確ではないことに注意。ただ、そんなには違わないと思う。

考え方として簡便のため、次の条件をつける。
1)海の表面積は海面上昇しても現在と変わらないと仮定する。
2)深海は水温が1.5℃と一定のため、深さ200mまで水温上昇の影響を受けると仮定する。
3)海岸線から深さ200mまでは垂直の崖と仮定する。

すると海の表面積を求めなくても深さだけ考えれば、増加する体積がそのまま海面上昇分になる。とはいえ分かりやすいように1cm2の海底を考えよう。深さ100mまでの水の量は…

深さ100mx100cm=深さ10,000cm
深さ10,000cmx1cm2=体積は10,000cm3(ちなみに100リットル)
水の熱体積膨張率0.00021x10,000cm3=1℃の水温上昇で増加した体積は2.1cm3
底面が1cm2であるので、水面は2.1cm(100mあたり)上昇する。
0824a.jpg

ここで水温の影響する深さは200mと仮定したので
2.1cm x 2=4.2cm

地球上まんべんなく海水が1℃上昇するとやはりかなり海面が上昇する。でも10℃上がっても42cmなんだな。もっとも400mまで水温上昇の影響あれば84cmか。

それから水温があがると海からの蒸発が活発になって、水蒸気が海の熱を奪ってしまう。あと雲が増えるので太陽を隠してしまい、海の水温は上がらなくなる…とも考えられている。

南極で起きていることは温まった南極海の水が蒸発し、南極大陸上で雨や雪となって降った結果、大陸上の氷床となっているために氷が増えているのだそうだ。

水温が上がると海洋上では活発に蒸発がおきて水温が上がりにくくなると考えられる。
あと北極の氷がとけると、その冷たい水は深海を流れる。いずれ海上に吹き上がることがあれば大規模な気候変動がおこるんだろう。とにかく地球規模の水の大循環をシミュレートすることは容易でないはず。

いずれにせよ、海面(平均潮位)が上昇していることは観測上間違いはない。それが“なんで”っていうところはなかなかわからないようだ。


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コメント

いや~昔に比べて夏は5度くらい暑いですよね~
42センチで泣く所は
かなりあると思うのですが・・・

これは気温ではなく海水温の計算ですから、10℃も海水温が上がることができるのやら。その時の気温は想像できない…。
どれだけのスピードで温暖化が進むかにもよりますが、ある時期には温暖化を阻害する作用が起こるのではないか…と、期待しています。

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