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GPSと時間の遅れ その2 

GPS衛星は高度約2万キロメートルの上空を12時間かけて地球を1周している。その速度は地球に対して秒速約4キロメートル。この速度は光の速度秒速約30万キロメートルよりも遅いもののGPSのしくみでは大きく影響を受ける。

相対性理論の中のひとつ、特殊相対性理論では…
1)光速不変の原理(真空中の光の速さは光源の速度に無関係に一定)
2)相対性原理(物理法則はどの慣性系でも同じ)
という前提で語られる。ま、理由はわからないがいまのところ、世界(宇宙)はそのようにできているのだ。

1223d.jpg
さてこれでなんでGPS衛星の時間が遅れるかだが、光時計なるものを考えよう。
これは下部で光が上方へ照射され上部の鏡で反射されて下部に戻るもので、往復時間を1光秒とする。

1223f.jpg
これを地上と高速移動する乗り物に載せ、同時に点灯し1光秒を計測する。すると地上から乗り物の時計を観測すると、光の軌跡は斜めに進むため光が往復する距離が長くなる。光速不変の原理から光の速度は変わらないので、地上の光時計が往復し1光秒経過しても経路が長いため、まだ下部に到達していないわけだ。

ちなみに相対性原理に基づいて乗り物の中ではちゃんと1光秒経過している。何をどう計測しても乗り物の中では光時計の往復距離は地上と同じであるので、物理法則は地上と同じように成り立っている。

すなわちこう考える。乗り物に乗っているすべてのものの時間が地上に比べて遅くなった。だから中の人は時間が遅いとか感じることはない。時計も心臓の鼓動も脳の働きもすべて万物の動きが遅いために中の人は遅いことが観測できないのだ。
もっともここまで単純化してしまうと、誤解を生みかねないしもともと匝の理解もこんなものだから、一応“特殊相対性理論”について各自調べてほしい。

さて、GPS衛星の中には正確な原子時計が入っているのだが、地球に対して高速移動するために衛星の時間は地球の時計に比べて遅くなっている。この値は1日あたりで7.2マイクロ秒遅くなっていく。放っておけば1日で2160メートルも現在位置がずれてしまうのだ。

地上での原子の運動よりも衛星の中の原子の運動が遅いために同じ周期では時刻が合わなくなるため、特殊相対性理論で計算される値を調整されているのだ。

しかしそれでもまだ合わない。そこにはもうひとつの時が流れていた。


2007-12-24 緑字追記

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