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笑うカイチュウ 

笑うカイチュウ―寄生虫博士奮闘記
笑うカイチュウ―寄生虫博士奮闘記藤田 紘一郎

講談社 1999-03
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笑うカイチュウ…。“カイチュウ”とは“海中”でも“懐中”でも、まして“改鋳”でもなく、寄生虫の“回虫”。目黒寄生虫館という瓶詰め標本として寄生虫が展示されている資料館で、中学生の時に初めて出会った。体長は30センチにもなる白いうどんのような虫でいわゆる“腹の虫”というのはこいつのことらしい。匝は回虫さんにはあったことないが、ギョウチュウさんにはご幼少の頃にトイレで出会ったことあります。自慢にはなりませんが…。

目黒寄生虫館の目玉は、長ーいサナダムシの標本。当時は薬品臭く薄暗くほとんど誰もいなかったが、なぜか今では小奇麗な建物になりデートスポットだったりする。

そして世は寄生虫ブームだったのか、いろんなところで本書の話題が持ち上がり本屋で立ち読みしていたところ、おもしろくって購入しました。ほら、この表紙の絵が何ともかわいいじゃありませんか。イラストを描いた野村俊夫さん、グッジョブです。

藤田紘一郎先生は、寄生虫の専門の先生。その寄生虫への偏愛ぶりは本書でふんだんに書かれていてる。たとえば海外暮らすご夫婦の奥さんが回虫に寄生され、駆虫剤を与えたところ翌朝奥さんが30センチの回虫を見て卒倒。先生が呼び出されて診察したのはなんと…奥さんに握りつぶされた回虫だった…、というお話があるくらい。

もっとも、おもしろおかしい寄生虫にまつわる体験談の合間には、重要なメッセージが込められている。日本は異常なほどに清潔な国になってしまい、むしろ身体が弱くなってしまった。花粉症やアレルギーなどは回虫がいなくなると入れ替わりに増えていく。ペットへの過度の関わりから寄生虫に侵される。自然食品ブームから回虫の復活と経験がなく寄生虫の診断ができない医者。

どの話も読みやすく思わず笑ってしまうのだけれど、その裏側のメッセージは今の日本への警鐘だろう。とてもとっつきやすい本なので、無理なくすんなりと読める一冊です。あなたも藤田先生のトリコになること請け合いです。そしてぜひ目黒の寄生虫館で実物標本を見てください。長いですよ~、サナダムシ。




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